5月16日 明日真夏日予報、心身とも無理か

試求之故府(試みにこれを故府に求む)(「史記」)

いろんなことを知っている人がいるものです。

爽やかな初夏の空をにゅるにゅる行くでマズ。

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春秋の時代のことですが、

有隼集于陳廷而死。楛矢貫之、石砮。矢長尺有咫。

一咫(し)は八寸=0.8尺のこと。春秋時代の一尺は22.5センチといわれますので、1.8尺は40.5センチ(で合ってますか?最近ほんと計算能力ないんです。)になります。

陳公は滞在中であった孔子のところに使いを立てて、このハヤブサがどこからきたのか、問い合わせた。

孔子は言った、

隼来遠矣。此粛慎之矢也。

「粛慎」はチャイナの東北方に棲んでいる(という伝説の)異民族です。日本の古い歴史書には「粛慎」と書いて「みちはせ」と読ませて、東北地方の異族(ほんとは縄文系日本人ですが)のことになっていますが、ここの「粛慎」は本モノの「粛慎」族です。

孔子のコトバが続きます。

昔武王克商、通道九夷百蛮、使各以其方賄来貢、使無忘職業。

要するにサプライチェーンを確保する、ということだと考えておきましょう。

於是粛慎貢楛矢、石砮長尺有咫。

先王欲昭其令徳、以粛慎矢分大姫、配虞胡公而封諸陳。

「陳公のご先祖ですな」
・・・ところで、「大姫」を「長女」と訳しました。「大きなお姫さまだから、でしょう」と思われては不愉快なので、補足しますと、「姫」(き)というのは「おひめさま」ではなくて、周の王家の姓なんです。例えば武王は「姫発」、その弟の周公旦は「姫旦」なんです。女性は嫁入り先ではファーストネームでは呼ばれないので、親元の姓で呼ばれます。それで、この姫王家から嫁入りしてきた女性は「姫氏」と呼ばれるので、「大姫」は「姫氏と呼ばれる女性の一番年上のひと」で、「武王の長女」と訳しました。楚の国から嫁入りしたおひめさまなら「羋氏」(びし)です。長女なら「大羋」です。さて、「姫氏」は王家からお見えになったのですから、おひめさまの代表格、というこで、「おひめさま」のことを「姫」という字で表すようになったんです。ウソのようですが、ホントみたいです。

孔子はさらに言った。(ここが本来のポイントらしい。)

分同姓以珍玉、展親。分異姓以遠方職、使無忘服。故分陳以粛慎矢。

つまり、陳の国には、武力を職として与えた。南方の異民族であった楚や呉のやつらを武力で抑えつける、というのが陳の役割なのだ、というのです。

使いの者からこの話を報告された陳公は、(ほんとかよ、と思ったのでしょう)

試求之故府。果得之。

記録・記念品がきちんと遺されているとは、しっかりした国ですね。燃やす・失くす(日本)とか捏造する(チャイナ)とか「予算の範囲内で」保存する(あめりか)など、いろいろするのが普通なのになあ。

ところで、陳は楚と呉に攻められて不安定であった。孔子はここに三年いたが、結局この国を去った。
武力を以て南方民族を抑えつけるようなことができる状態ではなく、国として封建されている意義はもう無い・・・と見切りを付けるのに三年かけた、ということなのでしょう。

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「史記」巻四十七「孔子世家」より。世の中にはこんなことをすらすらと答えてくれる賢者というのがいるものなんですね。すごいなあ。孔子もそうですけど、訊かないと教えてくれないんですよ、賢者は。(訊かれないのに口を出すとまた変なことに・・・)
さて、いよいよスーパーからバナナが無くなりました。数日前に、バナナとバナナが輸送中にぶつかって壊れないように間に入れる「緩衝材」がウレタンかなんかで、これがなくなった。バナナは数日内に店頭から無くなる、という賢者からのネット情報があったのですが、ほんとだったんだなあ。(ほんとはわからないですけどね)
役所はこういう情報はつかんでないこともわかってきました。TOTOやカルビーみたいにまた「ヒアリング」して言葉尻を整えるのかな。
孔子を引用してきてこんな話するとは思わなかったでしょう。うっしっしっし。

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