其他不可及(その他は及ぶべからず)(「白氏文集」)
がんばって他も及ばねばならん、などという人はもういないと思います。「よくやった」と褒めてくれると思います。

ネコ+ネズミ→ばくはつだー!と教えています。みんな仲良くしよう、と教えなければならないのではないのか。
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唐の時代のことですが、
吾聞潯陽郡、昔有陶徴君。
愛酒不愛名、憂醒不憂貧。
吾は聞く、潯陽郡に、昔有り、陶徴君、と。
酒を愛して名を愛さず、醒むるを憂いて貧を憂えず。
わしは聞いているぞ、潯陽の田舎には、むかし出仕した陶なにがしという人がいたことを。その人は酒を愛して名誉を愛さず、酔いが醒めてしまうのを恐れて、貧乏は恐れなかったのだ。
嘗為彭沢令、在官纔八旬、
愀然忽不楽、挂印著公門、
口吟帰去来、頭戴漉酒巾。
嘗て彭沢令と為るも、官に在ること纔に八旬、
愀然(しょうぜん)として忽ち楽しまず、印を挂(か)けて公門に著け、
口に帰去来を吟じて、頭には漉酒巾を戴けり。
一度、彭沢県の役人となったが、勤務実績わずかに八十日で、げっそりしてもう楽しくないので、官印を役所の門に引っ掛けておいて、口には「帰ろう、さあさあ」と謳いつつ、頭にはつけた頭巾はお酒を漉した後の布だった。
人吏留不得、直入故山雲、
帰来五柳下、還以酒養真。
人吏留めるも得ず、ただちに故山の雲に入り、
帰りて五柳の下に来たり、また酒を以て真を養う。
人間世界の官吏が引き留めたって聞くはずはなく、ただちにふるさとの山中の雲深いあたりに入って行き、五本柳のある家に帰って、また酒を飲んで心の真実を養う生活に戻った。
人間栄与利、罷落如泥塵。
人間(じんかん)の栄と利は、罷落すること泥塵の如し。
人間世界の栄誉と利益なんか、泥かゴミのように払い落してしまったのだ。
先生去已久、紙墨有遺文、
篇篇勧我飲、此外無所云。
先生去りてすでに久しきも、紙墨の遺文有りて、
篇篇に我に飲まんことを勧め、この外に云うところ無し。
陶淵明先生がこの世を去ってからもう400年ぐらい経ってしまったが、幸いに紙に墨で書いた詩文がいくつか遺っている。どの詩も文も酒を飲めと勧めるばかりで、それ以外に何か言うところがあるわけではない。
我従老大来、竊慕其為人。
其他不可及、且傚酔昏昏。
我、老大より来のかた、竊(ひそ)かにその人と為りを慕い、その他は及ぶべからざるも、しばらく酔いて昏々たるを傚わん。
わしは、大人になってからというもの、ひそかに陶淵明先生の人となりをお慕い申し上げておった。それ以外のことはできそうにないが、とりあえずは酔って前後不覚になることは真似させていただこうと思う。
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唐・白楽天「傚陶潜体」十六首中二(「白氏文集」所収)。こういう人にわたしはなりたい、と言って陶淵明に憧れている詩です。白楽天は年金たくさんもらっていたのでいいのですが、陶淵明は農業がうまく行かず、おそらく最期は栄養失調で亡くなったであろうと言われているので、真似するのは実は容易ではありません。
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