贅婿三不了(贅婿、三の了せざる)(「至正直記」)
「贅婿」というのは「入り婿」と訳されますが、チャイナでは姓は変えられないので、●ザエ(敬称略。以下同じ)の〇スオみたいな状態をイメージしてください。(著作権コワいので伏字にしてあります。)

あっという間にお茶の間の悪役に躍り出たクマでクマー。平和そうな家庭も地域も、おれが崩壊させてやるでクマー!
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元の時代のことですが、
人家贅婿、俗諺有云、三不了事件。
人家の贅婿は、俗諺に云う有り、「三不了の事件あり」と。
どこかの家に〇スオさん状態の人(以下「〇スオ」と言います)がいると、俗に「まずいことが三つある」と申します。
使子不奉父母、婦不事舅姑。一也。
子をして父母を奉ぜず、婦をして舅姑に事(つか)ざらしむ。一なり。
子ども(〇スオ)には実の両親(▽グタ家)に親孝行するという人倫の基本をさせてやらず(婿としてこちらの家で孝行させるからです)、女房(●ザエ)にはしゅうとやしゅうとめにお仕えするという人倫の基本をさせてやらない。これが第一のまずいこと。
人倫に沿って生きると一番安心できるのですが、婿の夫婦にはそれをさせてやらないのです。なんとかわいそうなのでしょうか。娘に実の父母に仕えさせてやる、というのは人倫の基本から外れるので、娘も喜ばないことでしょう。
以疏為親、以親為疏。二也。
疏を以て親と為し、親を以て疏と為す。二なり。
遠い関係のひとと親密にし、親密なひとを遠い関係にする。これが第二のまずいこと。
親しいひとより遠い関係の人との方がうまく行く・・・ような場合もあるような気がしますが、人倫によってそんなことはありません、ということです。
子強婿弱、必求帰宗、或子弱婿強、必貽後患。三也。
子強にして婿弱ければ、必ず帰宗を求め、あるいは子弱くして婿強ければ、必ず後患を貽(のこ)す。三なり。
娘の兄弟(▲ツオ)が強くて婿(〇スオ)が弱ければ、(〇スオは)必ず実家に帰ろうとしはじめる。一方、娘の兄弟が弱くて婿が強ければ、必ず後々マズいことが起こるだろう。(■ラの◎ソノ家乗っ取りとか)
なんでこんなことを言っているかといいますと、
吾家嘗坐此患、幾至大変。若非先人剛腸、立法于前、吾兄弟義気、保全于後、未免失恩貽笑郷里。
吾が家、嘗てこの患に坐し、ほとんど大変に至らんとす。もし先人の剛腸の法を前に立て、吾が兄弟の義気の後に保全するに非ざれば、いまだ免れず、恩を失い笑を郷里に貽(のこ)すことを。
うちの家にも以前〇スオがおり、この問題のせいでほとんど崩壊してしまいそうになったことがあるんです。もし死んだおやじ(◆みへい)が頑固に事前の決め事を作らず、わしの兄弟たち(✕カメ)が正義の心で連携して財産保全に務めなかったとしたら、恩義の関係を守ることができず、郷里(世田谷)でずっと(三河屋やイササカに)嘲笑されるようなことになったであろう。
さらに実は、
吾亦嘗為贅婿、妻母以愛女之僻、内外疑誚、苟非吾之処心以道、薄于貨財、未免堕于不義。
吾もまた嘗て贅婿たりて、妻母は女を愛することの僻を以て、内外に疑誚し、もし吾の処心の道を以てせざれば、貨財に薄く、いまだ不義に堕いることを免れざるなり。
わしも以前、〇スオ状態にあったんですよ。女房のおふくろ(▽ネ)は娘(●ザエ)かわいさの僻目から、わしのことを家の中でも外でも疑い、責めたてた。もしもわたしが筋の通った振る舞いをしてやらなかったら、財産も無くなり、義理に欠けた家族におちいってしまっていたのである。
▽ネのせいで危ないところでした。
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元・孔斉「至正直記」巻二より。〇ザエの家の問題点が明らかになり、すっきりした。しかしあまり〇ザエの悪口を言っていると、こども家庭庁に睨まれるかも知れませんので、ほどほどに。
▲ツオは塾に行かないキャラクターに造られているのでしょうが、✕カメや■ラは塾に行ってるのかな。行かないと日本の産業が苦境に立たされることに? 全勝さんところはまた一日に一つだけになりました。本人に問題があるのではなくPCの問題のようですので心配はしなくてもいいかも。
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