人服其胆(人その胆に服す)(「明語林」)
「暑かった」ではなくて「熱かった」んです。ほんとに明日から涼しくなるんでしょうか。国も文化も社会も、もうこのまま溶解していくのでは。

新しい階級社会を打破するには、スカンク的な秘密兵器が必要である。
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明の王陽明が廬山の天池山に出かけたとき、
直上仏手岩。
直ちに仏手岩に上らんとす。
迷わず仏手岩に昇ろうとした。
岩懸山半、下臨無際。人莫至者。
岩は山半に懸かり、下は無際に臨む。人の至る者なし。
この岩は、山の中腹に引っかかるように露出しており、岩壁の上から下を見ると、まるで何もない空間に見えるほど、断崖絶壁なのである。誰もそんな危険なところに行こうとする人はいなかった。
ところが、
公徐歩蜿蜒、竦立瞻顧。人服其胆。
公、徐むろに蜿蜒(えんえん)と歩き、竦立して瞻顧す。人、その胆に服す。
先生は、ゆっくりと、みみずやげじげじが這うように歩いて岩に昇り、その端っこでそっと立ち上がり、左右前後を見渡したのである。下から見上げていたわれわれは、みな、先生の度胸のすごいのに恐れ入ったものであった。
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清・呉粛公「明語林」巻八「豪爽篇」より。偉大な思想家というより単なる向こう見ずなおじさんに見えますが、こういうおじさんこそが、閉塞した社会を打破する・・・かも知れません・・・いやむりか・・・あんまり期待してはいけません。種田山頭火みたいに社会的に転落?していくかも。
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