壮哉雀鼠(壮なるかな、雀と鼠)(「語林」)
体重が増える理由はわかりませんが、炭水化物は美味い。ついつい食べてしまいます。

現ナマも美味い!だが、最近はキャッシュレスで済みます。
・・・・・・・・・・・・・・・
南朝の斉のころのことですが、張率、字士簡という貴族がおられました。祖父が宋の将軍で、親父は斉の大臣、
性寛雅、十二能属文。
性寛雅にして、十二よく文を属す。
性格は寛大で洗練されており、十二歳のときには文書をすらすらと書くことができた。
ところが、
嗜酒疎脱、於家務尤所忘懐。
酒を嗜み疎脱にして、家務において尤も忘懐するところなり。
酒が好きで、いい加減でちょっと抜けていた。特に、自分の家の経営については、最も何も考えていないのであった。
新安の太守として赴任したとき、
遣家僮載米三千斛還呉。
家僮をして米三千斛を載せて呉に還らしむ。
家僕に指示して、三千斛のコメを馬に積んで、浙江・呉郡の自宅に送らせた。
古代の一斛は20リットルぐらいだそうですから、三千斛は6万リットルぐらいになります。我が国ではコメを俵に詰めると70リットル強とされていましたので、6万リットルは850俵ぐらいです。馬に四俵づつ積んでも200頭以上必要、という大変な量です。
ところが、
耗失大半。
耗失すること大半なり。
家に着いた時には、半分以上のコメが失われていた。
士簡問其故。
士簡その故を問う。
士簡は、責任者の家僕に訊いた。「なんでそんなことになったんだね」
家僕は答えた、
雀鼠耗也。
雀・鼠、耗せり。
「スズメとネズミが減らしたんですよ」
「ほう」
士簡笑曰、壮哉、雀鼠。
士簡笑いて曰く、壮なるかな、雀鼠、と。
士簡は笑って、言った、
「わははは、でかいことをするもんだな、スズメとネズミは」
不復研問。
また研問せず。
それ以上、問い詰めることはなかった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
明・何良俊「語林」巻二。この巻二は「徳行篇の中」です。いったいどこが「徳行」なのか、はじめわかりませんでした。しかし、よく考えると、こんな上司がいいですね。
コメントを残す