12月10日 えらい人二人と面談してきました

蛇固無足(蛇、もとより足無し)(「戦国策」)

今日、以下のように斉を攻めることの是非を説明してきた・・・というわけではありません。立派な施設を見学させていただき、意見交換をしてきました。

足のあるヘビはそもそも龍なのではないか。

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戦国の時代、楚の国では、他国でいう将軍や大臣のことを「柱国」、大将軍や宰相のことを「上柱国」と呼んでいました。

その柱国であった昭陽が魏を攻め、魏の軍を潰滅させ、その将を殺し、さらに八つの都市を陥落させた。さらにその上に、魏の背後にある同盟を崩壊させようと、

移兵而攻斉。

斉王は客卿の陳畛に相談した。

陳畛は、「よろしい、説いてみましょう」と、ただちに陣中の昭陽のところに出向いた。

再拝賀戦勝、起而問、楚之法、覆軍殺将、其官爵何也。

昭陽は答えた、

官為上柱国、爵為上執圭。

異貴於此者、何也。

唯令尹耳。

陳畛は言った、

令尹貴矣。王非置両令尹也。臣竊為公譬、可乎。楚有祠者、賜其舎人巵酒・・・

以下、みなさまご存じの「蛇足」のお話が入ります。省略。

・・・為蛇足者、終亡其酒。今君相楚而攻魏、破軍殺将、得八城、不弱兵欲攻斉。斉畏公甚。

公以是為名亦足矣。官之上亦非可重也。

さて、

戦無不勝、而不知止、身且死、爵且後帰。猶為蛇足也。

「ふむ・・・」

昭陽以為然、解軍而去。

さてさて、昭陽さまが斉を攻めるのは誰にとって「蛇足」だったんでしょうか。ヘビの足を描いてしまったとき、横から杯を取ってしまう者は本当にいたのでしょうか。

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「戦国策」斉策より。「虎の威を仮る狐」のお話でも申し上げました(先代肝冷斎時代ですが)が、君主が本当に悪むべきなのはキツネではなくてその話をしているやつ、この「蛇足」でもヘビの足を描かれて損をするのはヘビの足を描いたやつではなくてその話をしているやつ、と、このことにみなさま何時になったらお気づきになりますことやら。くっくっく・・・(←泣いているのではありません。含み笑い)。

(応用問題)次のうち、現在の国民が「蛇足」と考えているのは、どれだと思いますか。(複数回答も可) ※マジメに考えてみたい人はこちらへどうぞ

  • 景気が上昇しつつあるときの経済対策
  • 不足なのに行われる経済対策
  • 何をやっても無駄なのに行われる経済対策
  • 財源がないのに経済対策を打つことへの反対
  • 財源対策を論ずること

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