11月10日 昨日からあちこち痒いのはなぜか

人乃不殺(人すなわち殺さず)(「韓非子」)

最終的には、おれたち助かる?

やせてしまうのはツラいでぶー。

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紀元前の戦国時代のことでございます。

三虱食彘相与訟。

ぴょーん、ぴょん。

一虱過之、曰、訟者奚説。

三虱曰、争肥饒之地。

一虱曰、若亦不患臘之至而茅之燥耳、若又奚患。

「臘」(ろう)の日は、古代の狩猟中心時代の名残ともいわれますが、旧暦の12月8日(ということは、我々の一月半ば。寒いよ)に行われる冬祭りです。この日、犠牲のケモノを捧げて一年の無事を祖先神に感謝し、来たるべき年の豊穣を祈ります。我が国でも同じ日を「コト八日」と言って、冬の物忌みの始まりの日としています。
要するに、通りがかりのシラミは、このブタは「臘」の日の犠牲獣になるんだから、どこがうまいとか豊饒とか言っててもしようがないぞ、というのです。

「なるほど」

於是乃相与聚、嘬其身而食之。

四匹目も一緒になって、とにかく吸える間に吸おうということです。
みんなで一生懸命吸ったので、

彘臞、人乃弗殺。

なんと、ハッピーエンド?

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「韓非子」説林篇より。よかったなあ。みんなシアワセになって。めでたし、めでたし・・・という読解でいいのでしょうか?

たくまずしてこの章の解説になっているような名文があったので載せておきます。

あと何年もつであろうか、と言ってます。もちろん、これに◇団連とか広●代理店とか新自◎主義の評論家とか、いろいろ加えてください。「啖人鬼」のみなさんは、一回食いつくして、バブルでも食って、また食ってるんですよね。

ちなみに上の文章は本朝・中江兆民「一年有半」(明治34年)より。近代日本でこんなにいい文章(和漢欧の見事な混合品)書ける人ほかにいません。「天まさに優勝劣負の大理に因りて」という進化論を翻訳した漢語の使い方の見事さをご覧ください。自己責任とか新自由主義とかの根幹を東洋的知性の皿の上に広げて、腹が減ってるなら食ってみろ、と言わんばかりの美味さ(巧さ)です。作ってから120年経っているのに、いまだ新鮮でしゃりしゃりしてます。ああ、美味い。

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