9月1日 寒冷斎じゃ。寒くなりましたのう

無常信(無常の信)(「竹窗随筆」)

寒いところに亡命して名前が変わりました。ところでみなさんには、まだ通知届いてないのかな?

エンマのやろうがコワくて鬼がやってられるかよう。どどどどーん!それ、キックだ!パンツだ!

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なんの通知かといいますと、以下のとおり・・・

明の時代のことですが、

諺有警世語。

世の中のひとを誡めるために、こんなことが言われた。

ここで選択してください。

A)自分は誡められる必要はない。 → もう寝てください。

B)もっともっと誡められたい → 寝てもいいです。ひまなら以下を読んでください。

ただし、五百年ぐらい前の人の言っている話ですから、大したことではないですよ。

一老人死、見閻王、答王不早与通信。

この著者は、「答」を「咎」と同じ意味で使っているようです。

閻魔様はおっしゃった。

吾信数矣。汝目漸昏、一信也。汝耳漸聾、二信也。汝歯漸損、三信也。汝百体日益衰、信不知其幾也。

「おお、そうでしたかのう。歳をとって忘れておりましたのう」

欲望がどんどん弱ってまいりますし、会った人の名前や読んだ本とか少し前のことは何も覚えていないし、とにかくむしゃくしゃと腹が立つ。それもすべて「通知」だったのです。

此特為老人言耳。

一少年亦答王云、吾目明耳聡、歯利百体強健。王胡不以信及我。

閻魔様は言った、

亦有信及君、君自不察耳。

東隣有四五十而亡者乎。西隣有三二十而亡者乎。更有不及十歳与孩提乳哺而亡者乎。非信乎。

「うーん、ちゃんとわたしあて、と明示してもらわないと、われわれは弱い立場ですから」

閻魔様は言った、

良馬見鞭影而行。必俟錐入於膚者駑駘也。

何嗟及矣。

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明・雲棲袾宏「竹窓随筆」より。袾宏は「禅源索進」を編んだこのひとです。師は「禅・浄一如」(禅と念仏は同じ)の思想のもと、「萬暦三高僧」のうち、唯一、牢死も遠流もせずに、権力との関係で身を全うした穏健な方であられた。といいますか、高僧でも牢に入れて拷問してコロすのですから、明という時代は容易なものではなかった。それを生き延びた人たちの子孫である現代チャイナの人たちは、すごいわけです。

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