10月15日 何がおもしろいんだか

攀欄大笑(欄を攀じりて大笑す)(「酉陽雑俎」)

大笑いするほどのことではないのですが、予定稿うまく行ったみたいで喜ばしい。

これはオレのことかもコ。

・・・・・・・・・・・・・・・

唐の時代のことですが、貴族の独孤叔牙(どっこ・しゅくが)が

常令家人汲水、重不可転。

報告を受けた叔牙も様子を見に来て、

「誰か手伝ってやれ」

と他の召使にも命令したので、

「へいへい」「わかりましたよ」「人使い荒いなあ」

とぶつぶつ言ったかどうかは知りませんが、

数人助出之、乃人也。

「あははははははは、うっしっしししししし」

その人は、

戴席帽、攀欄大笑、却墜井中。

「な、なんですか、今のは」「わからん」

ところで、

汲者攬得席帽、掛于庭樹。毎雨所溜雨処、輒生黄菌。

なんという不思議なことであろうか。

・・・・・・・・・・・・

唐・段成式「酉陽雑俎」巻十五より。この事件では黄色いキノコの正体も気になりますが、この人がどぶんとまた落ちてからどうなったのかも記述してほしいところですね。彼は何を笑っていたのだろうか。黄色いキノコを食べて大笑いしていたのかも。思えば、キノコも無しにそんなに大笑いできる日が、人生にどれほどあるのであろうか。

ホームへ
日録目次へ