四方皆知(四方みな知れり)(「括異志」)
ウソをつきたい、ホラを吹きたい、と毎日思っています。しかしガマンしなければ、と思っているので、普段は仕方なくついています。明日は堂堂とついてもいいのだと思うとうれしいです。

うそをついちゃダメ!
と怒ってくれるひとなどもういないのだ。
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宋の天聖年間(1023~32)のこと、侍中の官にあった馮拯が亡くなった。
次年京城南錫慶院側人家生一驢、腹下白毛成馮拯二字。
次年、京城南錫慶院側に人家に一驢生じ、腹下に白毛、「馮拯」二字を成す。
その翌年(ということは、ちょうど馮拯が亡くなったころに身ごもったのであろう)、首都・開封の城南にある錫慶院という塔頭の側の家に、一頭のロバが生まれた。このロバ、そのおなかの下の方に白い毛で模様があり、「馮拯」という二文字が明らかに読み取れた。
馮拯がロバに生まれ変わったことは明らかである。
馮氏以金贖之、潜育于槽中。
馮氏、金を以てこれを贖い、ひそかに槽中に育せり。
馮家では(家の恥になるとして)金を使ってロバを買い取り、外部にわからないように、馬小屋に隠して養っていた。
四方皆知之。
四方みなこれを知れり。
だが、四方のひとびとはみんなそのことを知っていた。
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宋・張志正「括異志」補遺より。「みんな知っている」のはおそらくウソではないでしょうか。もちろん、天も地も我も人も知っているわけですが、世間には知らない人もいたことでしょう。馮氏がロバをひそかに飼っていたのもウソかも知れないし、ロバのおなかに「馮拯」二字なんてなかったかも知れませんし、だいたい馮拯なんてひとがいたのかどうか。ああ、なんでもかんでもウソかも知れません。自分の普段の言動を見ていると、この世のことはすべてウソなのかと疑われるのである。みなさんは如何ですか。
この記述はウソではなさそうです。一気に春になりました。
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