以酒食召(酒食を以て召す)(「後漢書」)
酒食を以て召されたら体重増します。召されても無いのに急激な体重増があって体の負担が限界に。動きが悪くなっております。

感情無い感じで生きていくと楽ちんかも。
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後漢末の文人・蔡邑(←上に「巛」(セン。「川」と同じ)が付きますが、そんな字出てこないので「邑」で代替しておきます。)は、宦官や外戚と仲が悪かったので、危険を感じて亡命し、各地を放浪していた時期があった。
陳留に滞在していた時、
其隣人有以酒食召蔡者、比往而酒以酣焉、客有弾琴於屛。
其の隣人、酒食を以て蔡を召す者有り、比往して酒酣わなるを以て、客に屏に弾琴する有り。
その隣人の一人が、酒と食事を用意して、蔡を招待してくれた。蔡が到着する前に酒が回ってしまい、お客人の誰かが、屏風に隠れて琴を弾き始めた。
蔡至門試潜聴之。
蔡、門に至りて試みにこれを潜かに聴く。
蔡邑はその家の門のあたりまで来て、ひとりその琴の音を聞いていた。
そして、言った、
憘、以楽召我而有殺心、何也。
憘、楽を以て我を召して、しかるに殺心有り、何ぞや。
「ああ、音楽を演奏するというからわしは招待に答えたのじゃ。ところが今聴いていると「殺してやる」という気持ちを持っているようじゃぞ」
遂反、将命者告主人曰、蔡君向来、至門而去。
遂に反し、将命の者主人に告げて曰く、「蔡君向(さき)に来たれるも、門に至りて去りぬ」と。
とうとう帰って行ってしまった。それを見ていた取り次ぎ係が主人に告げて言うに、
「蔡さんは先ほどお見えになったのですが、門まで来てかえっていかれました」
「なんじゃと!」
主人遽自追而問其故。具以告莫不憮然。
主人遽(にわか)に自ら追いてその故を問う。つぶさに以て告ぐるに憮然たらざるなし。
主人は突然のことにびっくりして、自分で蔡邑を追いかけて行って、なぜお帰りになられたのか、詰問した。そこで、彼から事情を聴いたところ、なんだかよくわからないことになった。
琴を弾いていた者に意図を尋ねてみた。
弾琴者曰、我向鼓弦、見蟷螂方向鳴蝉。蝉将去而未飛、蟷螂為之一前一却、吾心聳然恐蟷螂之失之也。
弾琴せる者曰く、我さきに弦を鼓するに、蟷螂のまさに鳴蝉に向かうを見たり。蝉まさに去らんとしていまだ飛ばざるに、蟷螂これがために一前し一却し、吾が心、聳然として蟷螂のこれを失わんことを恐る。
琴を弾いていたやつが言うには、
「わしが琴を弾じようとしたとき、わしの目には、カマキリがちょうど鳴いているセミを捕ろうとしているのが見えたのです。セミはも飛び立とうかどうしようか、まだ決めかねているところで、カマキリは気づかれないように抜き足差し足で近づいており、わたしは緊張しながら、カマキリの気持ちになって、セミを「殺してやる」「殺してやる」と思っておりました」
とのことであった。
此豈為殺心而形於声者乎。
これ、あに殺心を為して声に形(あら)わるる者ならんや。
これは、「殺そうとする心」を持ってしまい、それが外部に現われてしまった、ということではないだろうか。
蔡莞然而笑曰、此足以當之矣。
蔡、莞然として笑いて曰く、「これ以てこれに当たるに足れり」と。
蔡はにっこり笑って言った、「その殺心が音楽に影響を与えていた、ということですね」と。
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「後漢書」巻五十下「蔡氏列伝」より。共同体から外れて生きているので、まわりの人が「殺心」を以て接してきたら困りますね。いや、おれが気づかないだけでみんなそう思っているのでは。先手を打った方がいいのかも・・・。と何度も思ったけど、決断力無くてよかった。
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