頓失所在(頓に所在を失う)(「籜廊琑記」)
いろんなものが何処かに行ってしまいます。困ったものだ。

働かないように見えるが資料や記憶ややる気無くして探しているだけかも知れません。
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清の時代、河南・光州での出来事じゃ。
「なんだ、これは」
ある人が、
路拾一物、非肉非皮、員如弾丸、色渾朱。
路に一物を拾う、肉にあらず皮にあらず、員なること弾丸の如く、色は渾(すべ)て朱なり。
通りで、モノを拾った。肉ではない。皮膚でもない。弾きだまのように丸く、色は全体一様に朱色である。
ぶよぶよしています。
以足蹴之、不破。揮以斧、如故也。擲諸置水缸中、則旋転上下、駛運如飛。
足を以てこれを蹴るも、破れず。揮うに斧を以てするも、故(もと)の如し。これを擲ちて水缸(すいこう)中に置けば、旋転上下し、駛運すること飛ぶが如し。
足で蹴り飛ばしてみたが破れません。斧を打ち下ろしてみましたが、もとのままです。そこで大き目の水瓶に放り込んでみたところ、ぐるぐる回ったり浮いたり沈んだりして、水の中を飛ぶかのように運動しています。
まあいいや。
・・・と一日放っておいて、
越日偶視、已化形為守宮。純赤、四足三爪、修尾、大逾拇指。潜伏水底。
越日たまたま視るに、すでに形を化して守宮と為る。純赤にして四足三爪、修尾、大なること拇指を逾(こ)ゆ。水底に潜伏す。
次の日にたまたま見たところ、もう形が変わって「やもり」になっていた。体色は真っ赤で、四本の足に三本のツメ、しっぽは長く、大きさはおや指よりも大きい。水瓶の底の方に潜ってぴったり腹ばいになっている。
某以指敲缸作声、欲震動之。其物忽怒、躍見人、作迎噛之状。
某、指を以て缸を敲きて声を作し、これ震動せんと欲す。その物たちまち怒り、躍りて人を見て、迎え噛むの状を作せり。
そのひとは、指でカメを外側から「こんこん」と叩いて、揺り動かそうとした。その(ヤモリみたいな)やつは即座に怒り躍り上がって人に身を見せて迎え撃ってかみつこうという様子を見せた。
状獰悪、大為駭異。
状獰悪にして、大いに駭異と為す。
その様子は獰猛で憎々しげであり、たいへんその異常さにびっくりさせられるほどであった。
しかも、その後、
纔十五日、已尺余。
わずかに十五日にして、すでに尺余なり。
たった十五日ほどで、もう五十センチぐらいのでかさに成長してしまった。
もう「やもり」なんかではなく、なんとかドラゴンのようなでかい爬虫類でしょう。そして、
聞人至、便騰起獰噛、不待敲声矣。
人の至るを聞するに、すなわち騰り起こって獰噛すること、敲声を待たず。
人間が近づくのに感ずるだけで、もはや瓶を敲いてやるなどという嫌がらせをしなくても、反応して水底から伸びあがり、獰猛そうに歯を嚙み合わせてがちがちしてくるのだ。
これはトカゲというよりもう「ワニ」かも。どうなるんでしょうか。朝廷に届け出た方がいいかも・・・。
と心配していたら、
一夕、風雨震雷、頓失所在。
一夕、風雨震雷するに、頓に所在を失えり。
ある日の夕方、風が吹き雨が降り、稲光と落雷が襲ってきているうちに、気が付いたときにはもういなくなってしまっていた。
思うに、各地の伝説で出現したり斬られたり赤いタマゴを生んだりしている「龍」というドウブツがいるわけだが、
物殆其類歟。
物、ほとんどその類か。
このモノは、かなりの確率で、その「龍」の類だったのではないだろうか。
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清・王守毅「籜廊琑記」巻四より。獰猛で噛みついてくるトカゲ類はコワいですねー。突然いなくなってしまうかも知れませんが。
いつものことながら、政治や経済の何かの比喩ではありません、その日読んだお話をだらだら話しているだけなんです。年寄り、いや、現代用語でいう老害のひとり言でございます。

もしかしたらたくまずして政治的な比喩、ないしは予言になっているかも知れないでリュー。
観ネコ記 令和8年1月24日(土)
先週の観ネコを整理しておきます。
1月19日(月)

沖縄のネコにゃ。おまえ、仕事さぼって来たんかにゃ。

もっとしりたたきしろにゃ。
1月24日(土)

埼玉県戸田の駐車場近くのネコにゃぞ。飯を食うシロネコ、右早くエサ寄こせ状態のシマネコ、矢印は伝染病タヌキ。

上とは別行動のタキシードネコにゃぞ。心霊写真みたいになっているのは、隠れているのではなく鳴いて食い物要求した上で食い物用意している間はここまで逃げる。食い物差しだすと出てきて食う。カリカリは食いません。
上記のやつらはメシを食わせるだけです。よく食うので、着いたときと帰り際に二回顔を出す、逃げるふりするのでもうメシ要らぬかと思って片づけるとまた食いにくるなど面倒なのですが、肉体的には楽なものです。
以下のやつらはしりたたきを執拗に要請するので、筋肉痛を起こします。

まずはキティネコだ。かわいいのではなくてあたまがでかいのでキティみたいだ、ということになっている。しっぽをぴんと立ててしりたたきを要請。

しりたたきをすると木の幹や靴の底などに頭をこすりつける。きりがないのでどこかでエサを食わせてその間に逃げます。
靴に穴があいているのが不思議かも知れないがあいてないやつらはウソつきなのだと教えているところです。

シロミケだ。動きはゆっくりしているのだが、しつこさではこいつが一番だ。

今日は日が射さないので人間座布団にされる。このあと別のえさやりさんが来て「エサを食わせろ」と起きるまでずっとこのままである。

一番奥にいるバグミケだ。失明してから動きはのろくなったが、しりたたきの途中に少しづつ動き回るのでついていくのが大変。

生きております。しばらくすると起き上がって、またしりたたきしろと動き始める。
以上でした。寒いですね。あ、こんなところにも肝冷斎が引用されているとは!
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