負之時也(負の時なり)(「韓非子」)
この「負」は「正負」の「負」、つまりマイナスの状態のことです。

さすがは大黒様、カネのことにはうるさい。25日は給料日?
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戦国のころ、
宋之富賈、有監止子者、与人争買百金之璞玉。
宋の富賈に監止子なる者有り、人と百金の璞玉(はくぎょく)を買うを争う。
宋の国に、「監止のだんな」という豪商がいた。ライバルの商人と二百万円のあら玉の購買を競っていた。
百金を現代のいくらに計算するか、はめんどくさいのですが、ここでは二百万円にしておきます。「璞玉」はまだ磨いてない段階の玉。
因佯失而毀之、負其百金。
因りて佯失してこれを毀(こぼ)ち、その百金を負う。
そこで、彼は、「あ、しまった」と取り落としたふりをして、あら玉に傷をつけてしまった。
「仕方ない、もとの二百万円でこれを引き取ります」
といって二百万円の損害で引き取った。
而理其毀瑕、得千鎰焉。
しかるにその毀瑕を理(おさ)め、千鎰(いつ)を得たり。
一鎰は二十両または二十四両、一両は戦国時代では16グラムとされますから、一鎰は320~384グラム。千鎰は350キログラムぐらいでしょうか。いずれにしろすごい量です。単純化して2,000万円にしときますが、昨今の金値段の高騰を考えれば、もっと高いと思われます。
しかし、そのキズついた部分をうまく磨き治めて、二千万円にして売った。
ぼろもうけしたのです。
事有挙之而敗、而賢其毋挙之者、負之時也。
事の、これを挙して敗るるも、そのこれを挙する毋(な)きに賢(まさ)るもの有り、負の時なり。
このように、物事には、やってみて失敗してしまったけど、それをやってみなかった時よりよくなるものがあるのである。例えば、マイナスになってしまってる時だ。
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「韓非子」説林篇より。連敗中に勝った、みたいなことですよね。その時はうれしいですから。大寒前に暖かい、シーベルトの高かったところが低くなる、も同じ?
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