12月15日 毎日腹いっぱい食べていて申し訳ない

傷財労民(財を傷め民を労(つか)らす)(「智嚢」)

賢いひとは素晴らしい。何が賢いかはなかなかわからんが。

やめてけーれ、テロテロ。浅野に比べればわしの方が賢者だろうに。

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北宋の皇祐二年(1050)、呉中から浙江にわたる地方は大変な凶作に見舞われ、日に日に食糧物価が高騰した。

時に浙西の杭州の知事は范仲淹という人であった。

呉人喜競渡、好為仏事。仲淹乃縦民競渡、太守日出宴于湖上、自春至夏、居民空巷出游。

そして散財した。

又召諸仏寺主守諭之曰、飢歳工価至賤、可以大興土木。于是諸寺工作并興。

こうしてカネをばらまいた。

又新倉廠吏舎、日役千夫。

「みんなが苦しんでいる時に、どうしてこんなことをするのだ。怪しからん」

監司劾奏、杭州不恤荒政、游宴興作、傷財労民。

范仲淹は、反論した。

欲発有余之財、以恵貧者、使工技傭力之人、皆得仰食于公私、不致転徙溝壑耳。

果たして、

是歳惟杭飢而不害。

宋の朝廷はまだ健全だったので、結果を見て判断し、范仲淹を重用していくことになる。

さて、

萬暦時吾蘇大荒。当事者以歳倹禁游船。富家児率治饌僧舎為楽、而游船数百人、皆失業流徙。

不通時務者類如此。

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明・馮夢龍「智嚢」術智部謬数巻十四。GO TO TRAVELみたいな手法なんだと思いますが、そんな時に散財して楽しむ富家児怪しからんという気持ちもありますよね。みな貧しくなるのがいいかも。でも「怪しからん」と言って粗さがしする人たちにだけは味方したくないか。

500万超えましたが、やはり治っていません。

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