王者務本(王者は本を務む)(「塩鉄論」)
来週の準備なんて枝葉のことである。そんなことより、人間としての根本を充実させることが必要だ。・・・ということにするか。そんな大事なことは人工知能にやってもらって、しもじもは働けというのがえらい人の考えかも知れぬが。

日本全国寒くなってきている。冬の準備をするのだ。I袋駅には何年ぶりかで路上生活の人が寝ているぞ。
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賢良(若手の官僚。しかし古代チャイナの貴族官僚が現代の職業公務員の若手と一緒にされるとどちらも可哀そうなので、以下、「若手議員」と訳します。)が言った、
王者務本不作末。去炫燿、除彫琢、湛民以礼、示民以樸。
王者は本を務め、末を作さず。炫燿を去り、彫琢を除き、民に湛(めぐ)むに礼を以てし、民に示すに樸を以てす。
王者は根本の仕事をし、枝葉のことはしません。輝きやまぶしさを取り去り、飾りや彫りこみを除いてしまい、人民には礼を以て対応し、人民に素直さを見せます。
是以百姓務本、而不営於末。
是を以て百姓も本を務め、末において営まず。
これによって人民たちも感化されて根本の仕事に励み、枝葉のことはしなくなります。
いや、そうならねばならないのであります!!!!
「おいおい、本気で言っておるのかね」
大夫(前回出てきたときは「高級官僚」と訳しましたが、現代のどんどん離職し、また政策についての議論も聞いてもらえなくなっている職業公務員の高級な人たちと一緒にしてはお互い可哀そうなので、これからは「閣僚クラス」と訳します)が言った、
飾几杖、修樽俎、為賓非為主也。炫燿奇怪、所以陳四夷、非為民也。
几杖を飾り、樽俎(そんそ)を修むるは、賓のためにし主のためにするに非ざるなり。炫燿奇怪は以て四夷に陳ぶるところにして民のためにするに非ざるなり。
テーブルや給仕を整え、どんぶりやお皿を並べるのは、お客のためにするのであって主人側のためにするのではない(主人だけのときは質素な飯を食うのだ)。輝きまぶしいものを見せるのは、四方のえびす≒田舎者どもの度胆を抜くためであって、領内の人民のためにするのではない。
夫家人有客、尚有倡優奇変之楽、而況県官乎。故列羽旄陳戎馬、以示威武。
それ家人に客有らば、なお倡優・奇変の楽有り、いわんや県官をや。故に羽旄を列(つら)ね戎馬を陳ぶるは、以て威武を示すなり。
だって、屋敷にお客が来ただけでも、歌い手や俳優を連れてきて、手品や変な演劇を見せるお楽しみをするではないか。県知事クラスのところに客が来たら、それでは済まないだろう。だから、おえら方が出かけるときに、羽の飾りをつけた武人が並び、武装した軍馬をつらねるのは、軍備の整っていることを見せつけるためなのだ。
贅沢で華美にしているのではなく、抑制力のためなのじゃ。
奇虫珍怪所以示懐、広遠明徳、遠国莫不至也。
奇虫・珍怪は以て懐(おも)いを示すところ、広遠の明徳には、遠国も至らざる莫きなり。
変なドウブツや珍しい妖怪というのは、為政者の心の豊かさを見せつけるものなのだ。(そのような)幅広く遠大で賢明な徳を見せれば、遠い国からも服属したいという人たちが集まってくるものなのじゃぞ。
「なるほど、そうでございますよね」
「さすがですのね」
「しびれるぜ」
ふつう、閣僚クラスの人にこう教えてもらったら、わたしども小人は納得し、称讃するものでございますが、さすがは選ばれた新人議員だ、さらに反論する・・・のですが、その反論内容は、「塩鉄論」本文を御覧ください。
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漢・桓寛「塩鉄論」巻六「水旱三六」から巻七「崇礼三七」より。前回「文学」というのが出て来て、「在野の学士」と訳してみたんですが、学士に何がわかるか、というので、今後は「新聞記者」と改訳することにします。
世の中には絶望的なことが多いように思うのですが、ロシアや東欧やアメリカや中東や中国やインドに比べれば欧州がまだましで、欧州に比べれば日本はまだましだそうです。それぐらい世界は崩壊しているらしいので、円高にして移民を無くしてみんなでつつましく生きていこうではありませんか。ネコの家飼い、町中でのエサやり禁止みたいなアメリカみたいなことやめようではありませんか。「ネコの町」イスタンブールみたいになろうではありませんか。
観ネコ記 令和7年11月8日


戸田彩湖公園の橋を渡ったあたりに出没する手前ミケだ。最近完全に「しりたたきのおっちゃん」と認識されてしまい、向こうから寄ってくるようになった。


これは一番奥にいるミケ(バグパイプ)だ。上と同じネコだといっても驚かないであろう。バグはとうとう両目とも見えなくなってしまったようだ、とえさやりの人(←わしもその一人じゃが)が言ってました。


ハチだ。バグが見えなくなったからか、これまでみたいに縄張り争いをしなくなって、かなり近いところで暮らしている。仲良く、ではないが並んでメシを食っている。


これは手前と奥の間にいる白ミケです。タヌキ恐怖症になって場所が変わっていました。確かに何かコワい目にあったのでしょう、ストレスチェックしてないのでわかりません(お。全勝さんのHPが一日二個に戻ってますね)が、散歩のイヌが通ると以前から避けていたが、今日はほんとにぶるぶる震えて(人間である)わしを盾にして隠れおったのだ!怪しからん。
わしが老い行くのをなぞるように、だんだんと追い込まれて行くネコどもだ。ひっひっひ、道連れじゃ!(向こうも同じことを言っているかも)
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