11月4日 どんどん忘れてきてますよ

忘之甚者(忘るるの甚だしき者あり)(「説苑」)

もうダメだ。約束も用事も人の名前も顔もすべて忘れるのです。まあいいか、全部忘れれば。しかし個人的な利害得失はなかなか忘れないのが困りものですのう。

テレビとインスタントラーメンにすべてを忘れる昭和の欲望などかわいいものではありませんか。

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魯公が孔子に問うた。

予聞忘之甚者、徙而忘其妻。有諸乎。

「わはは、それは意図的だったのではございませんか」「いひひ」「えへへ」

と我々小人なら答えてしまうところですが、孔子は次のようにお答えになった。

此非忘之甚者也。忘之甚者忘其身。

公は言った、

可得聞与。

孔子曰く、

昔夏桀貴為天子、富有天下、不修禹之道、毀壊辟法、裂絶世祀、荒淫于楽、沈酗于酒。

「その人が身を忘れた人なのかな?」

其臣有左師触龍者、諂諛不止。

湯誅桀、左師触龍者身死四支不同壇而居。此忘其身者也。

公愁然変色、曰善。

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漢・劉向「説苑」巻十「敬慎篇」より。批判されている問題は「音楽の耽溺」と「酒びたり」だけのようです。現代ならもっとヤバイ楽しみはたくさんありますからね。毎日毎日これらを勧めて止まないテレビなんかバラバラ一万回くらいでも済まないかも。あんまり見ないように「敬慎」しないといけません。
専門家作ってもどんどん忘れてしまうかも知れません。もうかれば覚えていると思うんですが。全勝さんのHPは見ることができますが、問い合わせができなくなってしまっているようです。

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