対青天而懼(青天に対して懼る)(「心相百二十善」)
明日もよい日になるように、いい人でいよう。

ほとけさまのようにニコニコしていよう。外面だけでも。
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いい人になるために、善相書(善いすがたを書いた本)を読んでみます。
〇対青天而懼、聞雷霆而不驚。
青天に対して懼れ、雷霆を聞きて驚かざれ。
晴れ上がった真っ青な空を見た時には、天の道に外れていないか恐れよ。
落雷の音を聞いても、心を乱さないようにせよ。
確かに真っ青に澄み切った空の下で、隠した罪があるなど空恐ろしい。無いとは申せますまい。
〇興寝有節、灑掃克勤。
興きると寝ぬるに節有り、灑ぐと掃くに克勤せよ。
目を覚ました時と寝に就く時、一日の習慣をきちんと守れ。
水を撒き掃き清める日常の仕事に、マジメに励め。
〇遠大自期、如百斛重器、所貯時空其半。
遠大に自ら期して、百斛の重器の如くし、貯うるところ時にその半ばを空しくせよ。
自分は将来大きな人間になれるはず。自分のことを百斛(一斛≒20リットルとすると2000リットル)の大きな器のように考えて、いろんなものを貯めこもう。だが、貯め込んだものは、その半分は(人のために使って)空っぽにしておくように。
〇値不如意事、但有料理、更不煩悩纏縛。
意に如かざる事に値えば、ただ料理する有れ、さらに煩い悩みて纏縛されざれ。
思い通りにならないことがあったなら、とにかくそれを処理すること。なぜうまくいかなかったか、などと思い悩んでしばられてしまうことがないように。
〇尽心為人謀、排難解紛、不遺余力。
心を尽くして人のために謀り、難を排し紛を解くに余力を遺さざれ。
だれかのためにしてやるときは心を尽くして考えること。だれかが直面している困難を除去し紛争を解決するのに、全力を挙げよ。
〇貧窮親友時時在念。無米而急人朝飢。
貧窮の親友は時時に念に在れ。米無くして人の朝飢に急にせよ。
貧乏で窮乏している友人のことは(特に)いつも念頭に置いておくこと。自分の米が無くても、誰かの家で食糧が尽きたら、何とかしてやらねばならぬ。
〇文章有首尾。
文章には首尾あれ。
文章を書く時には、必ず発端と結論を書くこと。
〇布袍負暄、木床就蔭。
布袍にして暄(けん)を負い、木床は蔭に就けよ。
(冬の寒い時には)綿入れを着て背中に日が当たるように。(夏の暑い時には)木のベッドを日陰に置け。
というようなのが百二十もあります。最後の二つぐらいはなんとかしたいところ。管理職や幹部のみなさんの仕事は何とかしといてください。
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清・沈捷「増訂心相百二十善」より。百二十全部ご紹介してみてもいいのですが厭きると思います。人に教えずにわしだけやるのじゃ。わしだけでも明日もいい日でいるためにのう・・・、くっくっく、ひっひっひ、わっはっは。
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