11月1日 塩辛のせジャガバターは美味い

取廟中物(廟中の物を取る)(「列仙伝」)

都内某所にて、塩辛のせジャガバターを食べてきました。美味かった。カネや権力や名誉よりも重要である。

カネよりもバターやたらたっぷりのジャガ食いたいでガマ。しかも塩辛のせとは。

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漢の時代のことですが、服閭(ふく・りょ)という者がおった。いずれの地の出身か分からないが、山東の莒の町に暮らしていた。

往来海辺諸祠中、有三仙人、於祠中博賭瓜。

しばらく賭けをみていると、
「よっしゃ!」
と一人の仙人が勝って、ウリを独占した。仙人は

顧閭令担黄白瓜数十頭、教令瞑目、及覚、乃在方丈山、在蓬莱山南。

そんなことがあってから、服閭は、

後、往来莒、取方丈山上珍宝珠玉、売之久矣。

一旦、髠頭着赭衣、容貌更老。

「髠頭」は髪の毛を剃られた状態で、罪人の姿です。また、赤い服も罪人が作業などの時に着せられるものです。容貌は普段は若いまま変わらなかったのだが、浦島太郎がハコを開けたかのように、本来の年齢に相応しいものに変わっていたのです。

「いったいどうなされたのかね」
と人が問うに、答えて、

坐取廟中物。

と言った。

後数年、容貌更壮好、鬢髪如往日時矣。

刑期が過ぎたのである。

すばらしい。

という心意気、わしらももう一度何か仕出かすかもよ。

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伝・漢・劉向「列仙伝」巻下より。仙界と現世とは倫理や犯罪の認識が違っているようです。労働契約の在り方も違うのでしょう。
富と権力と名誉のほかに「仙人になる」という第四の道もあるのです。みなさんがどんなにカネと権力と名誉を独占して持っていたとしても、たとえば「肝冷斎が仙人になったらしい」と聞けば、羨ましくて仕方なくなることでございましょう。

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