10月28日 やっと治ってきたかも特に心が

藍盛水走(藍に水を盛りて走る)(「寒山集」)

人をあざむく、というのは、今では詐欺まがいのことを言うのでしょうが、昔の人は現在の資本主義みたいな競争社会を見たら「人を欺いている!」と思うに違いありません。

ティコ=ブラーエじゃ。知ってる? 一度覚えるとなかなか忘れられない名前じゃよ。

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唐のころのことですが、

我見謾人漢、如藍盛水走。

「藍」(らん)はもちろん植物の「あい」(青色の染料を採るタデ科の草)のことですが、ここではおそらく「襤」(らん)の意味で使われています。「ぼろきれ」。

一気将帰家、藍裡何曾有。

これはおまえさんたちの現世での生き方そのものではないか。人を出し抜いて「もうけた」と思って持ち帰ってきたつもりで、生死の関を通る時にもカネを持っていけるのか。

我見被人謾、一似園中韭。

日日被刀傷、天生還自有。

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「寒山集」より。「寒山集」の中でも有名な一篇です。いま現在、もうかった、出し抜いてやった、と言っているひとは、わしはもう知りませんぞ。もうかってないひとは、わしと一緒にまた生えましょう。景気よく。

大統領もお見えになったし、これから景気よくなりますよ。

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