10月18日 腹筋痛くて観ネコを断念する 

以荷薦肉(以て薦肉を荷なう)(「語林」)

そろそろネコのところにエサ持っていかないと・・・。ネコのエサは不味いのでもう食わないことにしているのですが、ふつうは食べ物を持っているとたとえ腹いっぱいでも食ってしまうものです。だが、後漢の時代にはわざわざ肉を背負って持って来て薦めてくれる人もいたようです。

「月まで来たんならお茶でも飲んでいきーや。甘露は無いでよ」

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後漢のころ、河南から安徽にかけての地方に、鄭敬、字・次都というひとがいた。もとは地方の郡政府の役人をしていたらしいのですが、

去吏隠居蟻坡之陽。

隠居して何をしていたかというと、

釣於大沢。

なんのために釣りをしていたのか。生業のためであろうか。そうではなかった。「汝南先賢伝」という本によれば、

以漁釣自娯、弾琴詠詩、常方坐於坡側。随杞柳之蔭、舖茅蘼為席。

そこへ、

同郡鄧敬、以荷薦肉、瓠瓢盈酒、言談彌日。

やがて鄧敬が帰ると、鄭敬も釣道具を片づけて、

蓬廬蓽門、琴書自娯。

かつて役所勤めをしていたとき、

庁前樹時有清汁。以為甘露。

報告書の在り方やら何やらで大騒ぎしているとき、鄭敬は全職員に聞こえるように大きな声で、知事に向かって言った。

明府政未能致甘露。此青木汁耳。

と。

「なんだと!」
「ほんとうのことを言うな!」

と睨まれたので、そのまま辞職してしまったのであるという。

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明・何良俊「語林」巻二十「清逸」十二より。ほんとのこと言ってはいけませんでしたね。まあでもホントのことを言ったら、苦笑して「黙っておいてくれよ」と頭を下げるのではなく怒ってきた、というのでは、ふつう辞めますよね。みなさんはどうですか。

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