7月26日 人間の努力では如何ともしがたい

富貴疎親聚(富貴なれば疎親聚まる)(「寒山集」)

マウスがうまくつながらないという技術的理由で、なかなか更新できません。そんな困難は財産や地位があれば克服できると思うのですが、そうするとまためんどくさいこともあるようです。

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富貴疎親聚。祇為多銭米。

富貴なれば疎親聚まる。祇(ただ)銭米多しと為すのみ。

財産と地位があれば遠い親戚も集まってくる。ただカネとコメが多いというだけだ。

貧賤骨肉離。非関少兄弟。

貧賤なれば骨肉離る。少しき兄弟に関するに非ず。

貧乏で身分が低ければ骨肉を分けた親しいひともいなくなる。兄弟が少ないから、ということではない。

急須帰去来。招賢閣未啓。

急ぎ帰去来すべし。招賢閣いまだ啓かれざれば。

「招賢閣」は戦国時代の燕の昭王がまず隗より始めて賢者を集めた建物だそうです。

早く田舎に引っ込んでしまうしかない。賢者を招く御殿はまだ開設されてないのだからな。

そうでなければ、

浪行朱雀街、踏破皮鞋底。

朱雀街に浪行し、皮鞋の底を踏破せん。

都の南大通り(の高官の屋敷のあたり)をうろうろして、革靴の底を踏み破ってしまうばかりであろう。

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「寒山集」より。くつ、もったいないですよ。

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