7月17日 もう夏は終わったつもりでいいのかな

一酔酬之(一酔してこれに酬いん)(「唐摭言」)

涼しくなってきたような気がするし、少し日が短くなってきたような気もします。まだ暑くなるとの予想に対して逆張りします。もう秋ですよ。そろそろ北向きの部屋には小さい秋が忍び込んでくる。

古墳などに来て小さい秋を見つけて行ってくれ。

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唐の武徳五年といえば、まだ中原の統一さえなっていない時期だが、この年、唐の最初の科挙が行われた。

李義琛(ぎちん)とその弟義琰(ぎえん)、従弟の上徳の三人は、隴西の地で、

国初、草創未定、家素貧乏。与上徳同居、事従姑、定省如親焉。

これは「いい人たちだ」という意味です。

そんな中で、科挙試験が再開されたというので、三人そろって試験を受けるために咸陽(長安)に向かって出発したのだった。

至潼関、遇大雪、逆旅不容。

三人で雪の中に身を寄せ合っていると、

有咸陽商人見而憐之、延与同寝処。

居数日、雪霽。

三人は、

議鬻驢、以一酔酬之。商人竊知、不辞而去。

李家は貧しいはずなのにロバがいる、ということに軽くショックを受けました。わしの家にはロバなんかいません。ヤギもヒツジもシカもいません。イヌとネコもいません。食べてしまったのかも。

後、義琛は咸陽の令となった時、この商人を探し出して、

召商人、与之抗礼。

ええー! 太守さまと対等にお付き合いするとは!なんという名誉であろうか。

・・・というふうに感じられるようになったら、あなたもチャイナごころに毒されてきた証拠ですぞ。

後、義琛は刑部侍郎(法務次官)、義琰は高宗の時に宰相、上徳は司門郎中(宮中詰めの参事官)に至った。

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五代・王定保「唐摭言」巻七より。「起自寒苦」(低い身分から立身した人たち)のコーナーに入っています。みなさんもがんばろう。

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