6月16日 そろそろ資本主義から引退勧告出るか

耕硯自給(硯を耕して自ら給す)(「明語林」)

今日は昼間はえらい人AさんBさんと、夜はえらい人Cと会食だ。まだ何とか自分のおカネで食えてます。自己責任です。筋金入りの資本主義者として生きております。

「ばんぱくは、バクハツだ!」資本主義社会には変なキャラがいっぱいいます。

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明の王維寧は

家資巨万、性豪嗜客。

毎宴、続至者常増数席。

人或勧其後計、王曰、丈夫在世当用財、豈為財用。

どんどん使って消費して、富を回してくださいよ。
と言ってたら、ついに

業尽、不能自存。

それでも、

猶好酒不已。

或勧其硯耕自給、曰、吾学書為口耶。

「硯で耕す」とは、「すずり」で収穫を稼ぐ、すなわち書や画でおカネをもらうことです。

自ら給することを否定したのでは、資本主義の敵です。しかし王維寧は、後世に書家あるいは画家として知られる人なので、そこそこ口のためにしたんだろうと思います。

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清・呉粛公「明語林」巻八「豪爽篇」より。豪放で爽やか、というよりただの浪費家という印象ですが、明代の社会の浮沈はたいへん甚だしいので、彼ではなく社会が悪いのです。

なお、王維寧は字・古臣、江蘇常熟の人、康成先生、寒渓子と号す。詩書画を善くし、游(旅行)を好んだ。年七十にして世から隠れたと称し、

自営生壙、嘯歌其閒。

という。墓穴は冷房なくても夏もひんやり。資本主義よりこの主義の方がいいですよね。乗り換えようっと。

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