5月31日 来月からはいいことあるかもないかも

体貌至肥(体貌至って肥えたり)(「牛氏紀聞」)

肥っている、というだけで何だかダメなように思われる世の中ですが、むかしは肥っていてもこんな立派な人がおられたのです。

五月はもうセピア色の思い出に・・・。

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唐の時代のことでございますが、

長安有講涅槃経僧、曰法将。聡明多識、既声名籍甚、所在日講、僧徒帰之如市。

「籍甚」(せきじん)は、名声が高い、評判がよい、という意味の熟語です。

花の都・長安で大人気だったのです。やがて、

法将僧、到襄陽。襄陽有客僧、不持僧法、飲酒食肉、体貌至肥。所与交、不択人、僧徒鄙之。

嫌がられるのはしようがないですが、肥っていたのです。

見法将至、衆僧迎而重之、居所精華、尽心接待。

ところが、みんなできれいにしておりますところへ、

客僧忽持斗酒及一蒸㹠、来造法将。

ちょうどそのとき、

法将方与道俗正開義理、共志心聴之。

客僧逕持酒骰謂法将曰、講説労苦、且止説経、与我共此酒肉。

法将驚懼、但為推譲。

すると、

客僧因坐戸下、以手擘㹠、裹而湌之、以瓢挙酒、満而飲之。

確かにカロリー摂り過ぎかも。

どうなるのでございましょうか。続きは次回。

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唐・牛粛「紀聞」巻二より。久しぶりで唐代志怪小説を本格的に読んでみました。だが、やはりだらだらとして一回では終われません。それに、この後の結末も「予想通り」にしかなりません。読み終わると、

これが東洋なのだ!

アジア的停滞なのだ!

と叫びたくなると思います。30年ぐらいの停滞で文句言うな、と言いたくなるかも知れません。だが、それは明日のことでございます。明日はもう六月か・・・。

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