願早開解(願わくば早く開解(かいげ)せしめんことを)(「禅関策進」)
わたくしもまったくそう思います。早く、早く~。

おれの方が先でコン!ちなみに標題は「コメ」のことでコン。
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唐のころ、霊源の惟清(ゆいしん)禅師は、
初参黄龍心、随衆問答、茫然不知端睨。
初め、黄龍の心に参し、衆に随いて問答するに、茫然として端睨(たんげい)を知らず。
黄龍山の祖心禅師のところに入門した最初のころ、他のみんなと一緒にああだこうだと問答していたが、ぼんやりとしていったいどこから手を着けたらいいのかもわからなかった。
(これはいかん)
と思って、
夜誓仏前。
夜、仏前に誓う。
ある晩、仏像の前で誓った。
曰く、
当尽形寿以法為檀。願早開解。
まさに形寿を尽くして法を以て檀と為すべし。願わくば早く開解せしめんことを。
「わたくしは、体が生きている間は、仏法を実行してひとびとに施こしをしてやろうと思っているのです。どうぞ早く悟らせてください。(早く悟らせてもらえないと施こしの開始が遅れ、寿命は限られているから、仏法のために働く期間が短くなるんですぞ。)」
後閲玄沙語、倦而倚壁、起経行。
後、玄沙の語を閲し、倦みて壁に倚り、起(た)ちて経行(きんひん)す。
その後、ある時、玄沙禅師という昔の人の語録を読んで研究していたとき、疲れて壁に寄り掛かってしまった。眠気をさますために立ちあがって散歩することにした。
その時、
歩促遺履。俯就之、忽大悟。
歩み促(そく)して履を遺す。俯してこれに就かんとして、忽ち大悟せり。
歩くのがせこせこと早すぎて、履物が脱げてしまった。下を向いて履き直そうとした―――その瞬間に大いなる悟りを得たのであった。
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明・雲棲袾宏「禅席策進」諸祖苦功節略第二より。「多くの祖師(えらい坊さん)たちが苦労して悟りに成功した過程の要旨だけ書き抜いた」という篇です。もとは「五灯会元」に出ているそうですが、要旨だけ書き抜いてもらった方が楽ちんですね。ちなみに「悟りの中身」はあちらを見ても書いてありません。「悟り方」だけが書いてあります。この人は、「早く悟らないと困るのは、ブッダよ、お前の方だぞ」というぐらい開き直っていたので、案外簡単に悟れました。あんまり深刻にやるよりこちらの方がいいのかも。なお、「悟りの中身」は悟ったひとにしか分からないから、書けない(らしい)んです。悟りもアプリでマッチングできるようにして欲しいものだ、とみなさんは思っているかも。〇天や●通ならしてくれるかも。
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