5月10日 最近自然の動きに注意していなかった

黙黙静植(黙黙たる静植)(「石田集」)

回遊魚型人間ではないのですが、イソギンチャク系なので、ノルマをこなすのに大変で忙しかったんです。今日はノルマをこなすのを止めて、風や雲に注意を向けてみました。ただし観タマは解除されません。( ;∀;)

「お前も妖怪なら大自然の声に耳を傾けろよ」
「おれたちは妖怪ではなくて精霊だけどな」

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雨がぽつぽつと降ってきました。朝には止むみたいですが、この数日こんな天気が続いてますね。

夫蕉者、葉大而虚、承雨有声。雨之疾徐、疏密、響応不忒。

然蕉曷嘗有声、声仮雨也。雨不集、則蕉亦黙黙静植。蕉不虚、雨亦不能使為之声。蕉雨固相能也。

蕉静也、雨動也、動静戛摩而成声、声与耳又相能相入也。

音を聞いてみましょう。

迨若匝匝臿臿、剥剥滂滂、索索漸漸、床床浪浪、如僧諷堂、如漁鳴榔、如珠傾、如馬驤、得而象之、又属聴者之妙矣。

オノマトペはひらがなは芭蕉の葉の音、カタカナは雨の音だと考えてください。

虚でなければ音は鳴らないのである。聴く者も虚でなければ、それを受け止めることはできない。

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明・沈石田「石田集」より「聴蕉記」(蕉を聴くの記)。石田先生・沈周は明前期の江蘇蘇州のひと、一生隠棲して仕えず、画師として有名だが、その文章も高く評価されておるんじゃ。

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