1月4日 国力無くても徳があればいいのだが

周徳既衰(周の徳、既に衰う)(「後漢書」)

今や衰亡国家です猫(ね、こ)の国は。

すごく役に立つね、この手、ニャ。

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たいへんな昔のお話です。

交阯国(今のベトナム北部か)というのは子どもを食ったりするひどい国だったんですが、そこの人民は現代「烏滸人」(おこじん)と呼ばれています。おろか者を「烏滸ですなあ」という、あの「烏滸」の語源となっております。

交阯之南有越裳国。

黄河流域の中原地方では、紀元前11世紀に周王国が成立、第二代の成王を助けて周公が摂政となって、

制礼作楽、天下和平。越裳以三象、重訳而献上白雉。

白いキジは太平のしるしとされます。

使いの者が通訳を通じて言ったところでは、

道路悠遠、山川岨深、音使不通、故重訳而朝。

幼い成王は、

以帰周公。

周公は言った、

徳不加焉、則君子不饗其質、政不施焉、則君子不臣其人。吾何以獲此賜也。

その使者は、二人がどのような会話をしているのか、おおよそ想像がついたようで、特に発言を求めて、言った。

吾受命、吾国之黄耇曰、久矣。天之無烈風雷雨。意者中国有聖人乎。有則蓋往朝之。

これを聞いて、

周公帰之於王。

その後、

称先王之神致、以薦于宗廟。

ところが、その後、越裳国からの使者は来なくなった。

周徳既衰、於是稍絶。

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「後漢書」巻七十六「南蛮西南夷列伝」より。周王国は「徳」の低下から凋落国家になったようです。現代では「経済対策」や「安全確保」がうまく行けば大丈夫かも知れませんネコの国も。うまく行けばいいのですが。

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