12月17日 どんどん衰えて滅亡してしまうかも

諤諤之臣(諤諤の臣)(「新序」)

何でも「はいはい」と言っている人は脳が腐敗しているのかも知れません・・・かといって、何にでも「がみがみ」文句をつける人の方が腐敗していないとは言えないかも知れません。

誰だって少しづついいところはある・・・はずかも知れません。いや、無いやつはいるかも知れません。

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春秋のころ、晋の大夫でほとんど独立国のような趙(後にほんとに独立します)の主であった趙鞅(簡子)さまのところに、周舎というやつがやってきた。

立門三日三夜。

「直接会うとキケンかも」

趙鞅は人を遣って問わしめた、

夫子将何以令我。

周舎は言った、

願為諤諤之臣、墨筆操牘、随君之後、司君之過、而記之。日有記也、月有効也、歳有得也。

と。

「なるほど」

簡子悦之、与処。居無幾何而周舎死、簡子厚葬之。

それから、

三年之後、与諸大夫飲。酒酣、簡子泣。諸大夫起而出、曰臣有死罪而不自知也。

申訳けございません」と。

「いや・・・」

簡子は言った、

大夫反無罪。昔者吾友周舎有言。

と。

ご承知のとおり、キツネの腋には一房だけ白い毛があり、これだけを集めて作った毛皮の服はたいへん貴重なものなのである。安価なものをたくさん集めるより、貴重なものを少しだけでも得る方が価値がある、と言うわけだ。

自周舎之死後、吾未嘗聞君過。

ド〇ターX型ビジネスモデルですね。失敗しても失敗していないと言ってくれれば失敗しなくてもすみます。

だが、

人君不聞其非、及聞而不改者亡。吾国其幾於亡矣。是以泣也。

ということだったのです。

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漢・劉向「新序」雑事篇第一より(「韓詩外伝」巻七により一部改めた)。いい話ではありませんか。うんうん。久しぶりでマジメな話すると疲れるなあ。・・・みなさんなら疲れも見せずに、

―――いや、そんなことはございません!
―――過ちの無いのがすごいのでございます!
―――それでも反省されるとはさすがにございます、安泰にございます!!!

と先を争っておっしゃることができるでしょうけれど。

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