１１月１３日　愚か者も少しはいるだろう

豈皆愚哉（あにみな愚ならんや）（「呻吟語」）

主権者にもいるかもしれません。それにしても今日は眠かった。総理や有力議員の居眠り動画が出回っているので、国中が魔女の催眠魔法をかけられているのかも知れません、が、それにしては居眠りしてない人が多すぎる。不思議だ。

以下のあまのじゃくの発言から、正しくないと思われるものを選べ。（－１点）
①「世の中の人はみんなうそつきだ。もちろんおれもうそつきだ」
②「世の中の人はみんな間違っている。もちろんおれも間違っている」

③「世の中の人はみんな賢者だ。もちろんおれも賢者だ」

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天地間道理、如白日青天。聖賢心事、如光風霽月。

天地間の道理は白日青天の如し。聖賢の心事は光風霽月の如し。

天地の間の道理は、空に輝く太陽や青空のよう（に、はっきりして誰にでもわかりやすいも）のだ。聖人や賢者の心のうちは、光るような爽やかな風、晴れわたった空の月のよう（にきれいさっぱりとしているの）だ。

このように説明を加える必要などないのである。

若説出一段説話、千解万解、説者再不痛快、聴者再不惺愡。

もし一段の説話を説き出して、千解万解するも、説者は再（さら）には痛快ならず、聴者も再には惺愡（せいそう）ならず。

それなのに、もし何らかの説明をし始めても、千回解説し、万回解説しても、説明者の方は少しも心地よくならないし、聴く方も少しもはっきり理解しない。

豈挙世人皆愚哉。此立言者之大病。

あに、挙世の人みな愚ならんや。これ立言者の大病なり。

世の中の人はみな理解力の無い愚か者であろうか。みんなそれなりに理解力を持っているのであるから、明白なことは自分で理解していくのだ。それを考えずに、千回も万回も説明しようとするのが、言葉を扱う者の大いなる欠点である。

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明・呂坤「呻吟語」談道篇より。世の中に愚か者などおりませんから、わたくしなどが何をご説明したとて何の役に立ちましょうか。という精神で日々やらせていただいております。口を開くヒマがあったら目を閉じる。大体の時間は居眠りしている理由です。