10月29日 温度変化大きくなってきました

誰加衣者(加衣せる者は誰ぞ)(「韓非子」)

そこらへんで寝てしまうと風邪をひくかも知れません。だが、余計なことをするとヘビの足ですからな、ぐふぐふぐふ。

おれに足描いても「うなぎ足」でビビビ。

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戦国の昔のことでございますが、

韓昭侯酔而寝、典冠者見君之寒也。故加衣於君之上。

やがて、

覚寝而説、問左右、曰、誰加衣者。

左右対曰、典冠。

むむむ。

君因兼罪典衣与典冠。其罪典衣、以為失其事也。其罪典冠、以為越其職也。

非不悪寒也、以為侵官之害、甚於寒。

ああ。

明主之蓄臣、臣不得越官而有功、不得陳言而不当。越官則死、不当則罪。

守業其官、所言者貞、則群臣不得朋党相為矣。

臣下が党派をくみはじめたら、君主がないがしろにされるであろう。

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「韓非子」二柄篇より。「韓非子」は他の先秦の文章に比べると、びっくりするぐらいわかりやすいです。韓非本人が吃音のため弁舌に自信が無く、文章で君主らに理解させることに意を用いた、という伝説が本当なのかも知れません。篇名の「二柄」は君主が臣下を使う時の二つの柄、植木ばさみの二つの把手、すなわち「賞」と「罰」のことです。君主は余計なことをすると「ようやってくれた、だが、余計じゃ」と言って簡単にコロしてくるのです。そんな怖い人たちのところには近づかないようにしないと。

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