10月13日 うるさくいうと逆鱗に触れるかも

従命利君(命に従いて君を利す)(「荀子」)

先秦時代の孔孟や老荘や諸子百家などを引用すると、必ず最後は現代の社長やえらい人や国民一般などを批判しているようなことになってしまって、肝冷庵も立場上困っております。今日のお話も、現代のみなさまのお逆鱗に触れなければいいのですが・・・。

「逆鱗」は「韓非子」の寓言であって、ホンモノのぼくたちには無いよ。

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従命而利君、謂之順。

命令どおりにやって、それによって主君に利益を与える。このような人を「順臣」(まっとうな部下)という。

これはいいと思うのですが、

従命而不利君、謂之諂、逆命而利君、謂之忠、逆命而不利君、謂之簒。

「逆命利君」の方が「従命利君」より有名ですね。

さらに、

不䘏君之栄辱、不䘏国之臧否、偸合苟容、以持禄養交而已耳、謂之国賊。

以上、順臣、諂臣、忠臣、簒臣、国賊の五種類のみなさんが明らかとなりました。

この忠臣の中にもまた、次の四種類がおります。

君有過謀過事、将危国家、殞社稷之懼也、大臣父兄、有能進言於君、用則可、不用則去、謂之諫。

有能進言於君、用則可、不用則死、謂之争。

有能比知同力、率群臣百吏、而相与彊君、矯君、君雖不安不能不聴、遂以解国之大患、除国之大害、成於尊君安国、謂之輔。

また、

有能抗君之命、竊君之重、反君之事、以安国之危、除君之辱、功伐足以成国之大利、謂之弼。

諫・争・輔・弼が出そろいました。

みなさんはどれに該当しますか。

諫争輔弼之人、社稷之臣也、国君之宝也、明君之所尊厚也。而闇主惑君、以為己賊也。

故明君之所賞、闇君之所罰也、闇君之所賞、明君之所殺也。

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「荀子」臣道篇より。このあと明君と闇君への仕え方の違いなども教えてくれます。荀子が当時(戦国末)に大人気だったのもわかろうかと思います。今でもタメになる? なんで・・・と言いかけましたが、あぶないあぶない、お逆鱗がございます。言わないことにしようっと。

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