10月12日 消費だけでなく培養もしないと

東坡三養(東坡の三養)(「東坡志林」)

何を食っても肥るやつは肥る。諦めなはれ。

少しは協力しますんにゃ。

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元符三年(1100)八月、

東坡居士、自今日以往、不過一爵一肉。

一応、例外があります。

有尊客、盛饌則三之、可損不可増。

えらい人には敵わんですからね。しかし、

有召我者、預以此先之、主人不従而過是者、乃止。

招かれてタダメシだ、といっても余計には食わない。

以上、宣言しました。絶対です。

何故にとならば、

一曰、安分而養福。

二曰、寛胃以養気。

三曰、省費以養財。

以上、福・気・財、三養のためです。

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「東坡志林」巻一より。物価が収入より上がりますから、節約するしかありませんね。東坡居士はこの年六十四歳(満年齢)、海南島にいます。翌年、許されて本土に戻り、都・開封に向かう途中、江蘇・常州に達したところで亡くなるので、①戻る途中で死ぬ程度の幸福、②あと一年しか生きてない、③流罪で財産ほとんど無し、です。
「じゃあ、こんな宣言してても役に立たなかったんだ」
「結果が出てないのなら話を聴く必要はない、われわれは忙しいからな」
「もっとためになる話なら聴きますわよ、もちろん」
と新自由主義のみなさんは嘲笑してどこかに行ってしまわれました。蘇東坡の、逆境でのこの楽天的な人生観にこそ学ぶべきことが・・・などと東洋的な古いこと言っている自分が情けない。まったくです。三ダケ(カネだけ、今だけ、自分だけ)のすぐれた思想を持つ現代のみなさんはすばらしいなあ。

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