10月4日 今でも通用するところもある

水則覆舟(水は則ち舟を覆す)(「荀子」)

「君」は主権者である。現代では主権者はみなさんである。従ってみなさんは・・・?

実はおれたち、ニンゲンに比べればパニックに陥りにくいドウブツらしいのでヒン。

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馬駭輿則君子不安輿、庶人駭政則君子不安位

と申します。

馬駭輿則莫若静之、庶人駭政則莫若恵之。

選賢良、挙篤敬、興孝悌、収孤寡、補貧窮。如是則庶人安政矣。

庶人安政、然後君子安位。

伝曰、君者舟也、庶人者水也、水則載舟、水則覆舟。此之謂也。

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「荀子」王制篇より。君なる者は舟、庶人は水、というのは「荀子」の中では屈指のわかりやすい譬喩なので、後世の人(例えば唐太宗)にもよく使われます。

ところで、現代のひとで、自分が「水」の方だと思った人はいませんか。その人はチャイナ古典のシロウトといわれますよ。先秦の賢者たちの言葉で、「君」と出てきたら、現代では主権者たるみなさんのことに置き換えてみないと正しく読解できません。たしかに、取り巻きに騙されたり、享楽に耽って優先順位を間違ったり、正しい情報を伝えてくれた人に怒ったり、むかしの王さまたちはみなさんそっくり・・・。
みなさんは、「賢良を選び、篤敬を挙げ、孝悌を興し、孤寡を収め、貧窮を補う」主体の方なので、これをしないと「覆される」と荀子が言っているわけです。というわけじゃから、今月はまず、最初のやつをちゃんとやってくだされよ。

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