9月28日 しうまい弁当などましなもの食いたい

常食乎人(常に人に食(やしなわ)る)(「墨子」)

物価高・増税などを克服するには、一攫千金を目指す、何も食わずにハダカで暮らす修行をする、常に王公貴族に養われる、などの方法がある。まだまだ努力の余地はあるのだ。

お金や地位よりも大切なモノがあると思うよ。それは美味いメシとかっこいい服だ!

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昔者、斉康公興楽万。万人不可衣短褐、不可食糠糟。

なぜかというに、

食飲不美、面目顔色不足視也。衣服不美、身体従容不足観也。

当時の楽人たちは美男美女のビジュアル系でした。当時の王さまや貴族はビジュアルを楽しまれ、お気に入った者をご寵愛なさったのである。

是以食必梁肉、衣必文繍。此常不従事乎衣食之財、而常食乎人者也。

墨子先生はおっしゃった、

今王公大人、惟毋為楽、虧奪民衣食之財、以拊楽如此多也。

是故子墨子曰、為楽非也。

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「墨子」非楽篇より。「音楽」は現代では「何か自分を発現するもの」と読み替えてもらえればいいんだと思います。いいもの食っていい服着てかっこいい、現代の王公貴族である消費者にはもてるしご寵愛もいただけるとは怪しからん。今日も糠(みたいなもの)食って新聞紙(みたいなもの)体に巻いて、文化を消費しながら暮らしていたので、嫉ましいです。ルサンチマンだ、えい!

ただし、斉の康公(在位:前404~前379)は姜斉(姜氏の斉、の意。太公望呂尚の子孫)の最後の君主で、田氏に下剋上される人です。こんな楽団を養う権力はもう無かったはず、と考えられ、このお話自体が成り立たない、とされています。墨子がこの人を「むかし」というのもおかしい。ルサンチマンはしなくてもいいのかも。

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