9月18日 今日は中秋の名月の次の日です

高処不勝寒(高処は寒きに勝えざらん)(「東坡詩集」)

月は標高が高いから寒いでしょうね。

月まで涼みに行ってくるか、というお金持ちもいるかも。

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北宋の時代のことですが、

丙辰中秋、歓飲達旦、大酔作此篇。兼懐子由。

というので、中秋の翌日に作った詞。

明月幾時有、把酒問青天。

この句は李白の「把酒問月」の詩句を踏まえる。李白のようにさかずきを挙げて青天にある月に質問をする、というのである。

不知天上宮闕、今夕是何年。

というのが質問内容です。
答えは返ってきませんが、気にせずに進みます。

我欲乗風帰去、惟恐瓊楼玉宇、高処不勝寒。

・・・などと言いつつ、

起舞弄清影、何似在人間。

ここまでで一番が終わり。

少し時間が経ったようです。二番が始まります。

転朱閣、低綺戸、照無眠。

不応有恨何事、長向別時円。

それは思い込み過ぎではありませんかね。いや、思い込み過ぎではありますまい。

人有悲歓離合、月有陰晴円欠。

月は、人間と同じような感情を持つのではなかろうか。もしかしたら美しい女性かも。

此事古難全、但願人長久、千里共嬋娟。

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宋・蘇東坡「水調歌頭」(「水の調べの歌の出だし」の節で)。詞なので曲に合わせて作らないといけないのでときおりアクロバチックな表現があります。その言葉遣いのもつれみたいなのが「詞」の魅力なのですが、独力では解釈しきれないので、小川環樹先生の「新修中国詩人選集6 蘇軾」(1983岩波書店)の力を借りました。例えば、

の主語が「月」だ、というのは、チャイナのひとの解釈なんだそうですが、言われてみないと気づきません。最後に「月」が「嬋娟」美しくたおやかな女性になってしまうのも。常人には。

令和六年は中秋翌日の今日も無茶苦茶暑かった。夜の雨でさらにムシムシになった。明日は涼しくなるはずですですです。

月齢からいえば今日の御前が満月だったので、今日が満月ともいえるそうです。・・・うーん、かなりアクロバティックな表現になっているかも。

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