8月8日 秋になったのに暑いのは為政者の責任?

失君人之道(人に君たるの道を失う)(「新序」)

穀物だけでなく魚も食いたいですね。

「この魚は、渡さぬ!」「釣れるものなら釣ってみろタイ!」

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むかしむかしのことですが、

楚人有献魚楚王者。

魚を持って来て、言った、

今日漁獲、食之不尽、売之不售、棄之又惜。故来献也。

左右の者は、

鄙哉辞也。

と眉をひそめたが、楚王は言った、

子不知漁者仁人也。

と。そして、続けた。

・・・よいか、

囷倉粟有余者、国有餓民。後宮多幽女者、下民多曠夫。余衍蓄聚於府庫者、境内多貧困之民。

「囷」(きん)は丸い倉庫。「倉」(そう)は四角い倉庫。

皆失君人之道。故庖有肥魚、厩有肥馬、民有餓色。是以亡国之君蔵於府庫。寡人聞之久矣、未能行也。

漁者知之、其以此諭寡人也。且今行之。

・・・と言いまして、

於是乃遣使恤鰥寡而存孤独、出倉粟、発幣帛、而振不足。罷去後宮不御者、出以妻鰥夫。

楚民欣欣大悦、隣国帰之。

ああ。

漁者一献余魚、而楚国頼之。可謂仁智矣 。

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漢・劉向「新序」巻二「雑事」より。みなさんなら倉庫の穀物、衣服や布、後宮の女、どれをもらえるとやる気が出ますか。へへへ。やっぱり食べ物がいいですが、何食っても体重増えるから「とのさまの野郎が穀物配るからこんなになっちまったぜ。とのさまのせいなのだ、おれは悪くはないのだ・・・」と文句を言うかも。

なお、古代の地方政権の後宮ですから、変なのもたくさんいたと思うんです。そこから追いだされてくるんですから、あんまり期待しても・・・

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