謀事難成(事を謀るに成し難し)(「袁氏世範」)
なんにもしなければ一番いいのでしょうけど。

何かをするとぜいむしょが来るかも!
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宋の時代のことですが、
凡人謀事、雖日用至微者、亦須齟齬而難成。
およそ人の事を謀るに、日用の至微なるものといえども、またすべからく齟齬して成り難し。
なべて、人間が何かをしようとするときは、毎日のちっぽけなことでも、やはりかみ合わずにうまくいかない。
或幾成而敗、既敗而復成、然後其成也永久平寧、無復後患。
或いはほとんど成りて敗れ、既に敗れてまた成り、然る後その成るや永久に平寧、また後患無し。
そういう中で、もう少しでうまくいく、というときに失敗してしまい、一度失敗してからなんとかうまくいったことは、その後、ずっと平和で安らかにうまくいって、後で心配することがなくなるものだ。
一方、
若偶然易成、後必有不如意者。造物微機不可測度。
もし偶然に易成せば、後必ず意に如かざるもの有り。造物の微機は測度すべからず。
もしたまたまに容易く成功してしまったことがあれば、後で必ず思い通りにいかないことが出て来る。世界を造っているなにものかの、小さな仕掛けというのは、人間には計り知れないのだ。
というわけで、
如此静思之、則見此理、可以寛懐。
かくの如くこれを静思し、すなわちこの理を見、以て懐いを寛くすべし。
このようにこの世のことを静かに思索し、そしてこの秘密を理解して、心を広やかにするといいよ。
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宋・袁采「袁氏世範」巻二「処己」より。いつの時代でもそうですよね。
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