農家積粟(農家粟を積む)(「酔古堂剣掃」)
人材が足りない! という時はどうしましょうか。

もうダメだ。涼しい時から鍛えていないからだ。
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国家用人、猶農家積粟。
国家の人を用うるは、農家の粟を積むがごとし。
国家が人材を用いるのは、農家が穀物を保存するのと同じである。
粟積于豊年、乃可済飢。
粟、豊年に積まば、すなわち飢を済(すく)うべし。
穀物は、実りの豊かだった年に(使い尽くさずに)保存しておけば、やがてくる飢餓の年を乗り越えることができるだろう。
これと同様に、
才儲于平時、乃可済用。
才は平時に儲(たくわ)うれば、すなわち用を済うべし。
人材も平穏な時代に育てておけば、国家に何事かが起こったときに乗り越えることができるであろう。
「いや、ちがうよ、肝冷斎くん」
「はあ」
「今だけ、カネだけ、自分だけ、がよければいいのだから、将来のために人材など育てているのは「得」ではない」
「はあ」
こんな感じでこの国はもう二十年以上やってるんだからもうダメですよね。
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明・陸紹珩「酔古堂剣掃」巻十一より。国も会社も地域ももうダメだと思います。しかし、機会があったらこんな人材を育ててください。
弁不如訥。語不如黙。動不如静。忙不如閒。
弁は訥に如かず。語は黙に如かず。動は静に如かず。忙は閒に如かず。
口の立つやつよりはうまくしゃべれないやつを。
言葉の多いやつよりは黙っているやつを。
動き回るやつよりは静かなやつを。
忙しくしているやつよりはヒマそうにしているやつを。 (同上)
うーん、ダメか。採用マニュアルに書いてあるはずない。
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