7月28日 服がないなら毛皮を着ればいいじゃない

貧者士之常(貧なるものは士の常なり)(「列子」)

これ、紹介していいのかな。黒塗りモノかも。

パリオリンピックでわかった。ポリコレ守れば生首もOK! が欧米の常識ですのよ。

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孔子游於太山、見栄啓期行乎郕之野、鹿裘帯索、鼓琴而歌。

シカの毛皮の服、縄の帯、というのは貧乏人の着る服です。当時はまだ木綿がありません。しかし、絹はともかく、麻布ぐらいはあるもんだろう。

孔子は問うた、

先生所以楽何也。

栄啓期は答えて言った、

吾楽甚多。

天生万物、唯人為貴而吾得為人。是一楽也。

(以下黒塗り)

男女之別、男尊女卑、故為男為貴、吾既得為男矣。是二楽也。

・・・うまく塗れてないなあ。

人生有不見日月、不免襁褓者。吾既已行年九十矣。是三楽也。

以上を「人生三楽」と言って引用する場合があります。

このようにシアワセな中で、心配することが何かあるであろうか。服も買えない貧乏? もうすぐ死ぬこと?

貧者士之常也。死者人之終也。処常得終、当何憂哉。

孔子はこれを聞いておっしゃった、

善乎。能自寛者也。

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「列子」天瑞第一より。「男尊女卑」という四字熟語はこれが初見、あるいはかなり早い段階での使用例かと思います。「易」繋辞上伝では

天尊地卑。・・・乾道成男、坤道成女。

までしか言っておりませんので、これは何とかセーフか。それをどかんと

男尊女卑。

とまで言ってのけたのである。

ちなみに、わたしは

貧なるものは士の常なり。(だから肝冷斎の服は穴があいているのです。)

を紹介したかっただけなのですが、あんまりそこには注目してもらえないでしょう。

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