7月25日 飛ばないボールと旧札は駆逐される

為人頗相似(ひととなり頗ぶる相似たり)(「觚賸」)

暑くて気持ち悪くなってくるぐらいですね。食欲も減退しているのに体重は増えています。しかし性格は黠がしこかったりするのだ。

おまえなんか駆逐されるでロン。

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清代の初め、浙江の孫家荘、ここは孫という姓の大家族が住んでいるのであるが、

性黠而鷙、多行不義、頗瞻於財。危楼高台、構至百楹、周囲繚垣、甃甓甚固。

佃戸之依以居者、茅舎三十余家。

康煕十三年七月初八、雨中、忽見荘東北有巨人、長十丈許、去荘前半里地、抜一大柳樹、望空旋舞。

狂風刮地、其声若雷、孫姓之屋、蕩掃無遺。摧圧而斃者九人。傍居佃戸、完然如故。

一族が全滅したわけではない。

是日孫氏有一甥、為巨人掣置別村楼脊。見其両掌如箕。

風定後、居人量所履之跡、長五尺八寸。

ということだ。一寸≒3.2センチで計算しております。

ところで、

吾邑呉聖揆家、白昼晦冥、有龍自中門入、夭矯倐忽、破屋而逝。

この家も、

檐桷甍棟、挟以倶飛、耕牛三頭、摂至雲中而堕。

聞聖揆為人頗与孫相似、故亦致此与。時康煕三十二年七月間事也。

悪いやつは巨人や龍に駆逐されるのだ。

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清・鈕鈷「觚賸」巻五より。今日も夕方、雷光が閃いておりました。巨人か龍が暗躍していたのかも知れません。それ以外は、ひとで、鯉、つばめ、トラ・・・、どれもこれもあまりに弱そうなので、性格の黠(わるがし)こいやつらにかなうはずがありませんね。

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