7月18日 この時期夏バテで体重を減らす好機なのに

好機不再至(好機再びは至らず)(「送洋行諸君序」)

円安なのに海外に行くとは怪しからん?いいこと?

梅雨明けして食欲減退だが、今日も腹苦しい。なぜこんなに食うのか。いや、食ってしまうのか。

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昔者、米国夫蘭克麟氏之入仏国、言行慥慥、風彩四射。仏人仰為神人来。

夫蘭克麟? 仏人と神人? など、いろいろ想像できておもしろいですね。しかし、夫蘭克麟は「フランクリン」、仏人は「フランス人」だと聞くとがっかりです。「慥慥」はマジメそうなようす。

此時英米勝敗未決、而能致大援、以興無前之宏業。是善不失我也。

ほう。そうですか。

魯国彼得帝之遊列国、厭宴饗、擯浮華、専注意于実用、遂能致無比之強大。是善不拘我者也。

今、諸君練達事務、或習熟欧書。此行也、才学進明、為益於吾邦、固不須言。

然而壮遊不可忽。好機不再至。素冀諸君之更審所以立我、体用両得、不使二傑者擅美於一方也。

というわけで、

若夫職務、則大警視至剛之精神、前行之経歴、翼以諸君之穎敏、素知無難為者又悪著剩舌於其間哉。

そうですか。大警視はヤバそうな精神力横溢の人なので放っておいてもいいのですが、諸君はちゃんとやってきてくれるだろうか。

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本朝・阪谷朗盧「送洋行諸君序」(洋行の諸君を送るの序)より(「本朝名家詩文」。大警視・川路利良(龍川先生)一行がフランスに行くのを送る詩会を開いたが、その時の詩を集めた詩集の序文、という趣旨になっています。史実では川路大警視はこの渡仏中に・・・。朗盧・阪谷素(そ)は備中のひと、興譲館主宰。明治十四年没、六十歳。大塩中齋の弟子だった、というのだから、天保は遠くなりにけり、であったでしょう。

事務に練達して外書も読めるやつが外遊するとは、できるやつがどんどんできるようになるんであって格差社会です。

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