7月14日 これが南北朝時代の代表的ドウブツ

三十六禽(三十六禽)(拾芥抄)

振り仮名無しでいくつ読める?

当時の知識なら、おれも当然いるんでカッパ?

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我が国の陰陽道では、三十六のドウブツを占いに用いるというので、一覧化してみます。「  」はこの本につけられている「振り仮名」。「←」は肝冷斎のメモ。

蚊「コウ」 ←振り仮名から見て「モスキート」ではなく「蛟」(みづち)の書き間違いと思われます。

貉「キツネ」 ←「ムジナ」の誤りか。

兎「ウサギ」

狐「キツネ」 ←「貉」との違いは不明。

狸「タヌキ」

鼈「カハカメ」 ←海ガメではない。「鼈」(ベツ)はチャイナでは「すっぽん」のことだが。

蟹「カニ」

伏翼「カハホリ」 ←「こうもり」。

鼠「ネヅミ」 ←「ネズミ」の表記ではない。

鸞「ラン」 ←派手な色の鳥、というぐらいの意味でしょうか。

猪「ヰ」 ←「いのしし」か。

貐「イタチ」

豕「イノコ」 ←「ぶた」か。

犭戈「オホカミ」

狼「オホカメ」 ←「オホカミ」との違いは不明。

狗「イヌ」

雉「キジ」 ←但し、表記は造りが「隹」ではなく「鳥」。

鶏「ニハトリ」

烏「カラス」

猴「ヲサル」

猿「メサル」

玃「ヤマコサル」

鴈「ガン」

鷹「タカ」

麞「メジカ」

鹿「シシ」

蛇「クチナハ」

蛆「ムカデ」

鱓「ウナギ」

ネコがいません。

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本朝・清原枝賢等「拾芥抄」より。南北朝時代の本です。モグラも欲しいところですね。逆にウナギがいるところに違和感あり。ナマズはダメなのか。

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