6月27日 近代資本主義を克服できるかも

須銭不難(銭を須(もと)むるは難からず)(「東坡志林」)

すばらしい。ごろごろしてても、この自己責任の世界で生きていけるというのだ。

子どもたちのあこがれの職業が変わるかも!

・・・・・・・・・・・・・・・

宋のころ、ある道士が江蘇の道教の聖地・茅山で教えを講じていた。

聴者数百人。

その最中に、突然、

有自外入者。長大肥黒、大罵曰、道士奴、天正熱、聚衆造妖何為。

道士は立ち上がって頭を下げて言った。

「申し訳ございません。                                                                                        

居山養徒、資用乏、不得不爾。

と下手に出たところ、相手は少し怒りが融けたようで、

須銭不難、何至作此。

と言った。

すばらしい。しかしどうすればいいのだろう。NISAかなんかを勧めるのかな。

そのひとは、

取釜竈杵臼之類、得百余斤、以少薬鍛之、皆為銀、乃去。

なんと。カマやカマドも変化したので今夜の飯には困りますが、銀になったのですからぼろ儲けだ。NISAの比ではない。まことにありがたいことである。

後数年、道士復見此人。従一老道士、鬚髪如雪、騎白驢、此人腰挿一騾鞭、従其後。

道士遥望叩頭、欲従之。

此人指老道士、且揺手作驚畏状。去如飛、少頃即不見。

・・・・・・・・・・・・・・・・

宋・蘇東坡「志林」巻三より。老道士の正体がわからず、いろいろ想像させるような書き方をしております。ああ、一体だれなのだろうか。大谷かも知れませんよ。

ホームへ
日録目次へ

コメントを残す