6月26日 にこにこしてるのも厭きてきたぜ

到処不可意(到るところ意に可ならず)(「良寛詩集」)

わーい、りょうかんさまだ。

誰にも表裏があるものである。

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子どもたちがやってきた。だが、良寛さまはどす黒い顔をしておられた。ぶつぶつと呟いている。

今年非去年、今時異往時。

旧友何処去、新知漸已非。

況属高風晩、山川斂光輝。

到処不可意、無見不凄其。

くそ、やつらめ―――と、そこで子どもたちが来ていることに気づいた良寛、

「おお、子どもたちがのう」

と突然にこにこして別の詩をうたい始めた。

日日日日又日日、閒伴児童送此身。

袖裏毬子両三箇、無能飽酔太平春。

ああ、いい人だなあ。

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本朝・大愚良寛「良寛詩集」より。陰の顔を見られないように、良寛さんは手毬を使って子どもたちと遊んだのであった。肝冷斎は夕方の会議で結局観タマに行けなかったので、どす黒い顔になってほんとの性格がバレてしまったかも知れません。

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