6月25日 それにつけてもカネの欲しさよ

燭下散籌(燭下に籌(ちゅう)を散ず)(「世説新語」)

標題はあらゆる五七五につけられる下の句として、小林一茶先生が考えてくれたもの。おカネはすばらしいものです。親や子よりも大切だ。そのカネを税金として持ち去っていくとは・・・。

〇府、オオカミ、経〇連などに気をつけよう!最近ではクマもキケンだ。カッパや小豆洗いなどは実害無し。

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晋の時代、竹林の七賢という一群の人たちがいましたが、その中に、司徒(大臣)にまでなった王戎もいた。

王戎倹吝。其従子婚、与一単衣。後更責之。

王戎已貴且富。区宅僮牧、膏田水碓之属、洛下無比。

そうなってからも、

契疏鞅掌、毎与夫人、燭下散籌、算計。

「契疏」は契約書、「鞅掌」は「鞅(背負う)掌(ささげもつ)して走り回る=業務に多忙である」という意味です。「籌」(ちゅう)は計算用の棒。例えば一を示す棒、五を示す棒、十を示す棒があり、これらを用いて足し算・引き算を行う。

また、

王戎有好李。常売之恐人得其種、恒鑚其核。

「鑚」は「(錐などで)穴をあける」。

王戎女適裴頠。貸銭数万。

娘の方は嫁資にもらったぐらいに思っていたのだが、

女帰、戎色不悦。女遽還銭、乃釈然。

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南朝宋・劉義慶「世説新語」倹嗇第二十九より。竹林で遊んでいるように見えてカネもうけのことばかりを考えていたとは、さすがは賢者です。自己責任主義国家思想のもとでは、こういうひとをこそもっと学校で教えるべき・・・いや、東洋の昔の人のこと教えても、子どもたちのためにはならないでしょう。

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