堅哉石乎(堅きかな、石や)(「晏氏春秋」)
頭の堅いやつの頭ほどは堅くないのでは。

ヤマワロ「石落としてやるでワロー」ほんとに悪いやつですね。こちらも頭が堅くないとケガをしてしまいます。
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斉の景公(在位前547~前490)が、賢者の晏嬰に訊いた。
廉政而長久、其行何也。
廉政にして長久なる、その行は何ぞや。
この「行」は「おこなう」ではなく、「五行」の「行」です。木や火や水のような物質的要素、エレメントを指します。
引き締まった政治を行って、長く久しく保つためには、その本質となる要素は何であろうか。
「ほうほう、そうですなあ」
賢者・晏嬰さまはお答えになった、
其行水也。美哉水乎、清清。
その行は水なり。美なるかな水や、清清たり。
その本質は「水」でありましょうな。美しいではありませんか、水は。清らかです。
しかし、時に濁る。
其濁不無雩途、其清不無灑除。是以長久。
その濁るや雩途(うと)無きにあらず、その清まるや灑除(しゃじょ)無きにあらず。これを以て、長久なり。
「雩途」は「汚塗」(おと)の当て字、「汚し、泥を塗る」こと。
それは汚れ泥だらけになって濁る時があります。しかし、それはまた洗われゴミを除いて清らかになります。そのように(変化)するので、長く久しく保たれるのです。
「へー」
公はまた問うた、
廉政而速亡、其行何也。
廉政にして速やかに亡ぶ、その行は何ぞや。
引き締まった政治を行って、あっという間に滅亡してしまうのは、その本質となる要素は何であろうか。
其行石也。堅哉石乎、落落。
その行は石なり。堅きかな石や、落落たり。
その本質は「石」でありましょうな。がちがちに堅いではありませんか、石は。ゴロゴロしていて柔軟性がない。
視之則堅、内外皆堅。無以為久。是以速亡也。
これを視ればすなわち堅く、内外みな堅し。以て長久なる無し。是を以て速やかに亡ぶなり。
よく見てもやはりがちがちである。内側も外側もがちがちである。これではいつまでもそのままではいられません。そのようにしていたら、あっという間に滅亡してしまうのです。
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「晏氏春秋」巻二より。みなさんの何らかの参考になるかと思ってご紹介してみました。でもあんまり参考になりませんよね。
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