5月19日 鶏追い機械と言っちゃなんだが

持竿誦経(竿を持して経を誦す)(「後漢書」)

鶏追い機械の役もできないとは。これは叱られますよ。

おれたちに逆らおうとするとこうなるのでピヨ。

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後漢の高鳳、字・文通は河南・南陽のひとであった。

少為書生、家以農畝為業、而専精誦読、昼夜不息。

自らに厳しいノルマを課していたのでしょう。

あるとき、

妻之田。

その際、

曝麦於庭、令鳳護鶏。

「うむ・・・」

と言いながら、本を読むのに忙しくて、ニワトリやヒヨコの食べ放題だった。

さらに、

時天暴雨、而鳳持竿誦経、不覚潦水流麦。

雨は上がりました。

妻還怪問、鳳方悟之。

「こ、この役立たず!」

「うひゃ~」

これはかなり説教されたと思います。持っていた竿を奪われて追い回されたりしたかも。ドメスティックだ、ハラスメントだ。ツラい。高鳳は謝まるばかりであった。

また、こんなことがありました。

隣里有争財者、持兵而闘。鳳往解之、不已。

すると、高鳳は、

脱巾叩頭、固請曰、仁義遜譲、奈何棄之。

「なんだ、こいつ」「むむむ」

於是争者懐感、投兵謝罪。

よかったです。

その後、ついに名高い儒者となって、西唐山に塾を開いて多くの生徒を教えていた。

名声が高まりますと、

太守連召請、恐不得免、自言本巫家、不応為吏、又詐与寡嫂訟田。遂不仕。

建初年間(76~84)、今度は太守ではなく皇帝の差し回しの車が迎えに来たので、致し方なく都に向かったが、

託病逃帰。

仕官したのはこの時だけであった。

帰郷してくると、すぐに、

推其財産、悉与孤兄子、隠身漁釣、終於家。

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「後漢書」巻八十三「逸民列伝」より。おくさんから「〇立たず!」と罵られたら、「あ、いま気づいた」と、答えましょう。たいていの場合、あきれてくれると思います。

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