4月30日 じめじめむしむししてきました

夏月被酒(夏月に酒を被る)(「酉陽雑俎」)

暑くなってまいりましたね。

夏も近づく八十八夜・・・までもう少しだ。

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暑くなってきたら気をつけなければなりませんぞ。

永泰初、有王生者住在揚州孝感寺北。夏月被酒。

「被酒」、酒を被る、と訓じてみましたが、「酔っぱらう」という意味です。漢の高祖・劉邦が若いころ、秦の始皇帝が驪山に墓を作るための労働者(囚人)を引率して行ったが、途中で何人か逃げてしまった。これでは到着するころには一人もいなくなってしまい、引率者の責任とされるだろう。

ある晩、劉邦は労働者たちの縛めを解いて、言った、

公等皆去。吾亦従此逝矣。

すると、

徒中壮士願従者十余人。

「勝手にしろ」

高祖被酒。

という司馬遷「史記」高祖本紀に出て来る由緒正しいコトバです。

―――さて、揚州の王生は、酔っぱらって前後不覚となり、

手垂于床。

これを見て、

其妻恐風射、将挙之。

「風射」(ふうしゃ)とはどういうものか、これだけでは想像がつきません。ここではとりあえず「風邪」(ふうじゃ)の仮借だと思っておきましょう。

ところがその時、

忽有巨手出于床前、牽王臂墜床。

「きゃーーーー!!!!」

と絹をも引き裂く妻の叫びに、下男下女みんな集まってきた。

その目の前で、

身漸入地。

「みんな、手を貸して!」

其妻与奴婢共曳之不禁、地如裂状、初余衣帯、頃亦不見。

其家并力掘之、深二丈許、得枯骸一具。

しかしながら、その人骨は、

已如数百年者。竟不知何怪。

そろそろこれが出る季節になってまいったのでございます・・・。

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唐・段成式「酉陽雑俎」巻十三より。めんどくさいことしたくないし、そろそろ、わしもだんだんと地面に入っていくか・・・。
あれ? 今日は訪問してくれた人が普段の倍ぐらいになってます。そうか、休みの間に全勝さんが「大仏」見物の宣伝をしてくれたからですね。

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