4月27日 毎日こんなこと言ってたら疲れますよ

已越墻遁(已に墻を越えて遁(のが)る)(「智嚢」)

めんどくさいので短い方でいいでしょう。

こんなすばらしい意見を語り合っていたに違いないのである。

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三国志で有名な蜀漢の劉備(昭烈帝)のところへ、ある時、客があった。

談論甚愜。

「愜」(きょう)は「ここちよい」「こころよい」の意。

そこへ、

諸葛忽入。

「忽ち」なので「突然」と理解するしかありません。これだけ見ると突然やってくる変な人のように見えますが、劉備が、諸葛亮と一緒に三人で話をしたくて呼び寄せた、という筋書きが背景にあるのだと思われます。

客遂起如厠。

客人のいないところで、

備対亮誇客。

「三国志」裴松之注によると、客人の提言を説明し、このひとは「補卿の才」(おまえさんを助け(てわしに天下を得させてくれ)るような才能)の持ち主である、とか言ったんだそうです。

すると、諸葛亮は言った、

観客色動而神懼、視低而盼数、奸形外漏、邪心内蔵。必曹氏刺客也。

なんと!

まさか。

急追之。已越墻遁矣。

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明・馮夢龍編「智嚢」明智部知微篇巻五より。微かなことからいろんなことを知る、という史上のエピソードを集めている巻です。もとになっている「三国志」諸葛亮伝裴松之注では、諸葛の分析がいろいろ長くて引用するのがめんどくさく、こんな説明している間に逃げられるだろう、という感じなのですが、こちらはダイジェストなので短時間で読めます。しかも、裴松之自身が、この話は捏造だ、といろいろまた考証しているのでめんどくさくてたまらん!ので、こちらから引用しました。すっきりしてていいですね。
こういう諸葛のような能力を持った社外取締役が必要なのだ、とすると、確かに多くはいないであろう。

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