3月29日 欧陽脩先生の著だから信用もおけます

莫有知者(知る者有るなし)(「帰田録」)

宋の時代の話なので、今のように進んだ時代のことではありません。それにしても、この本、三日続けて引用していますが、いろんなこと書いてあっておもしろいですね。

みなさんもこういう本を勉強すれば、わしのような知恵蔵になれるかも知れんぞ。

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諸薬中犀最難擣。

「犀」という薬品は、ユウガオ科の植物の種子をいうこともあるようなのですが、ここは大きさからして「サイの角」のことでしょう。

先鎊屑乃入衆薬中、擣之。衆薬篩羅已尽而犀屑独存。

このため、一般にはある程度の塊のままで服用するしかなく、効果が限定されてしまうのだが、

余偶見一僧元達者、解犀為小塊子方一寸半許、以極薄紙裹置於懐中近肉、以人気蒸之。

候気燻蒸浹洽、乗熱投臼中、急擣応手如粉。

「浹洽」は「あまねく行きわたる」「全体が濡れる」ことです。

因知人気之能粉犀也。

然、今医工皆莫有知者。

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宋・欧陽脩「帰田録」巻二より。人間の力はたいへんなものなのです。勉強になるなあ。新聞が信用度が一番高いといっても5割そこそこのようですが、それより信用度高いのでは。
なお、これはシュールレアリズム的手法ではないでしょうか?

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